ファッションスタイリストに聞く! ~今年の浴衣の選び方~

むしむしとした暑さが続く今日この頃、淑女の皆さまはいかがおすごしでしょうか? 夏はもう、すぐそこまでやってきているのです。夏といえばビアガーデン、お祭りに、花火大会。そしてそのおきに着たいものといえば……そう、浴衣です。しばらく着ていないけれど今年こそは! なんて方も多いのでは?今回はそんな浴衣についてのトレンドや選び方を、ファッションスタイリストのAさんにうかがって参りました。「○○に聞く! シリーズ第10弾」、どうぞお楽しみくださいませ。


今年のトレンドは“モダンアンティーク”

数年前に流行ったような、レースやラメでゴテゴテ飾つけた浴衣やふわふわキラキラの兵児帯は、今は昔。毎年ついつい新しいものが欲しくなってしまう浴衣ですが、最近の流行はどうなのでしょう?

Aさん:「毎年一定数出ているレトロモダンな雰囲気のものが、今年はもっと増えたみたい。昔ながらの草花や動物を使った古典柄の現代風アレンジがトレンドと言えそう」

▽ 菊・椿・梅・金魚・格子や市松などの柄を今っぽくデザインした今年の浴衣は、とても美しく洗練された印象。嫌味なく可愛らしさがアピールでき、かつ簡単にオシャレに見えるので、男女ともに人気があるようです。古典柄に初めてチャレンジするという方は、白地のものを選ぶことで全体のコーディネートがキツくなりません。

大人女子的、浴衣の着こなし術

20代も半ばをすぎ、そろそろ大人の色気を出したい……! という方にオススメしたいのは、まるで夏着物のような浴衣です。この先何年も着ることができるようなものを探している方にもぴったり。

Aさん:「パッと見た時に浴衣には見えないような柄行きや風合いであれば、シンプルで爽やか、艶と品が同時に手に入るの。かんざしや扇子などの小物を合わせて、よりこなれた浴衣姿を目指して」

もっと格式高く着る場合は、ぜひ半衿をつけてみてください。ぐっと大人の色気が増します。半衿がついた長襦袢では暑くなってしまいますが、今は半衿のみで着用するものが市販されているようです。同時に夏用の帯締めや、トンボ玉など涼しげな帯留めを合わせることもgood!

夏は浴衣で はんなり美人

2015年1月1日のコラム『2015年こそ始めたい! 着物女子のススメ』から早半年、じわじわと和服の魅力にハマる女性が増えてきているようで、筆者も嬉しく思います。夏の暑さにやられて見た目もだらけてしまいそうになりますが、着物を着ることで裾や胸元に気をつかうぶん、所作に奥ゆかしさがうまれます。
また、浴衣は思っている以上に涼しく快適です。お腹まわりは帯をするので蒸れそうですが、補正タオルが汗を吸いとってくれるので不快感はありません。むしろ冷やさずにすむので、体への負担が減ると言われます。それでも暑さが気になる方は、浴衣の素材は綿100%よりも麻素材が入っているものを選びましょう。麻は風を通すので、よりサラリと着ることができます。

淑女の皆様の着物ライフが、より充実したものになりますように。
次回、○○に聞く!シリーズ第11弾もお楽しみに。

2015.06.17

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記事を書いたのはこの人

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Written by 香 みちる (カオリ ミチル)

都内在住のジュエリーデザイナー。 好きな宝石はダイヤモンド。好きな香りはムスク。 趣味は乗馬、バイオリン、旅行、そしてSM。