携帯があなたを不幸にする!? 科学的に見る“幸せ”10のヒント~後編
“幸せ”の定義はとってもあいまいなもの。しかし、“科学的”に見てみると、意外と人の幸福度を左右する行動は決まっているのかも? 前編、中編までは「睡眠」「運動」「外で過ごす時間」などが幸せに関わっていることをご紹介しました。今回は科学の視点から見る幸せのヒント、最後の4つをご紹介します。
感謝
小さい頃に「『ありがとう』はしっかり言いなさい!」と口をすっぱく言われた人も多いかもしれませんが、“感謝”も幸福度を上げることが証明されています。『Journal of Personality and Social Psychology』によれば、“自分が恵まれていることへの意識をフォーカスすること”は感情や人間関係においてとても有益なことなんだとか。誰かにしてもらった小さな親切から、毎日美味しいご飯が食べられる幸せまで、意識的にどんどん感謝する習慣を。
携帯電話の使用は最小限
ケント州立大学が500人の生徒を対象に行った調査によれば、携帯電話の頻繁な利用は「成績の低下や不安の増加、そして幸福感の減少」と関わっているんだとか。携帯電話を使うことに多くの時間を費やしている人は、実際の社会との関わりが少ない傾向にあります。それが、自分と社会を比べた時に「なんだか空しい……」という感覚を感じさせやすくするのかもしれません。
また、携帯電話に依存すれば依存するほど、近年英語圏で盛んに使われるようになった言葉「“FOMO”(Fear Of Missing Out)=インターネット上にある情報を何も見逃したくない!」を強く感じる傾向にあります。インターネットや携帯はなくてはならない便利なテクノロジーですが、使う時間や方法を自分でコントロールできなければ不幸の元。暇さえあれば携帯を触っている……なんて人は、一度携帯と自分との関係を見直してみて下さいね。
お金を使うなら「経験>物」
幸せはお金では買えませんが、新しいバッグや洋服ではなく、経験のためにお金を使うのなら話は違ってくるかも。「study in Psychological Science」の研究によれば、お金を“何かを所有する”ことではなく、“何かをする”ことに使う傾向にある人は、長期的に見て幸せの度合いが高いことが明らかになっています。最新のバッグやコスメにお金をかけるよりも、旅行や習い事はもちろん、友人とリッチなディナーを食べることなど自分の心を満足させてくれるものに投資するのが幸せの鍵かも。
信仰心を持つ
“宗教”だけで幸せになれるわけではありませんが『Frontiers In Psychology』という雑誌に掲載された論文によれば、「特定の宗教を信仰しており、信仰心の厚い人」は「特定の宗教を信仰しているけれど信仰心の薄い人」と「宗教を信仰していない人」に比べ、幸福度が高いことが明らかになりました。宗教を信仰すべき! というわけではありませんが、自分の中に強い信念があることは、辛い時やくじけそうな時に心強い支えになるのかもしれませんね。
おまけ
ハーバード大学で75年の期間に渡って行われた研究は「人間が幸せになるためには“愛”のみが問題となる」と結論づけられています。家族への“愛”、友人への“愛”、そして自分への“愛”を忘れないように生きることが、幸せへの一番の近道になりそうです。
参考記事(海外サイト):Happiness Hack: 10 Ways To Be Happier, Backed By Science