ワタシノシゴト。第4回 トレンダーズ株式会社 黒川涼子さん
「相手を厳しく叱ったり、褒めたりと、人材の育て方はケース・バイ・ケースですが、まずは『期待すること』が大事」
会社員、起業家、フリーランス…さまざまな働き方を選んでいる女子たちに、仕事を通じてライフスタイルを掘り下げる連載企画。自分に合ったキャリアを探る働き女子にとって「こんな働き方もあるんだ」と参考になるストーリーをお届けします。第4回はトレンダーズ株式会社で執行役員のひとりとして活躍する黒川涼子さんにお話を伺いました。
新しいことを生み出し続けたくてトレンダーズに入社
これまでの経歴を教えてください
黒川:ファッションが大好きだったので、大学卒業後は東京スタイルに営業職として入社し、百貨店ブランドを担当するお仕事をしていました。3年ほど経つと仕事にもすっかり慣れて、新しいことをしたいと思い、テンプスタッフに転職後、新規事業立ち上げを経験しました。それが上手くいったこともあって「何かをゼロから作り出すことって面白い!」とワクワクしたのを覚えています。約4年働いた後は化粧品会社で営業やマーケティングを担当し、現在に至ります。
黒川涼子さん(トレンダーズ会社サイトより)
トレンダーズに入社したきっかけは何でしたか。
黒川:たまたま弊社社長・経沢が登場した記事をウェブで見つけて、トレンダーズのことが気になっていたんです。テンプスタッフにいた頃から、マネジメントの仕事もするようになりましたが、周囲にあまり女性のリーダーがいなかったんです。トレンダーズで働くことで、自分のような女性リーダーを少しでもサポートできたら、と思ったのがきっかけでした。
先ほどの「新しいことをしたい」というキーワードも関係しているのでしょうか。
黒川:そうですね。2社目までは主に「自分が属する1社だけの目線」で仕事をしてきました。3社目で外部のパートナーさんとお仕事を始めてから、さまざまな業界の方と関わる仕事をしたいと思うようになったんです。トレンダーズはさまざまな企業さまのマーケティング事業をサポートさせていただく会社なので、自分が目指していることにぴったりだなと感じましたね。
入社当初はどのようなお仕事をしていましたか。
黒川:営業的な仕事がメインでしたが、グループインタビューをはじめとしたマーケティング調査など、トレンダーズが規模拡大していた時期に入社したので、本当にいろんな業務を担当していた記憶があります。
現在は執行役員として、どのようなお仕事をしていますか。
黒川:トレンダーズは営業部門とクリエイティブ部門とに大きく分かれていて、私はクリエイティブ部門の統括を担当しています。全体を見る仕事ではありますが、弊社としても現在とくに注力している「womedia ch.」(ウーメディアチャンネル)事業のフォローにも力を入れています。
新規事業「womedia ch.」でYouTuber女子を増やしたい
近年「動画がアツい」とはよく言われていますよね。womedia ch.について詳しく教えてください。
黒川:womedia ch.は「動画を活用して人生の可能性を広げる女子を応援すること」をコンセプトにした、YouTuber(ユーチューバー:YouTube動画投稿者)女子のための女性限定ネットワーク。YouTubeを運営するGoogleさまの公式パートナーとして昨年スタートした事業です。YouTubeとしては、日本の女性クリエイターを増やしていきたいという思いを抱えているようです。動画の先進国と言われるアメリカでは、メイクやファッションなど、自分の得意分野を自由に動画で表現する女性クリエイターがたくさんいるのですが、日本はまだまだだと。
womedia ch.では、具体的にどのようなフォローをしてもらえるのでしょうか。
黒川:動画制作に興味を持つ女性に動画制作のイロハをレクチャーしたり、実際に弊社側で撮影を担当したりと、サポートの仕方はさまざまです。挑戦したいけれど何を作ればよいのかわからない、といった相談も多く、チャンネルの方向性から提案することも多いです。現在はYouTuber女子の育成時期だと思っていますので、まずは動画に興味を持って、その楽しさに気付いていただけるよう、工夫を重ねています。
動画文化の土壌を作るために、他に取り組んでいることはありますか。
黒川:YouTuberとして有名なヒカキンさんを真似する10代や小学生が増えていると聞きます。トップYouTuberが出てくると「自分でもできそう」「やってみたい」という人は自然と出てくるんですよね。昔起こったブロガーブームに近いのではないかと思っています。たとえば、弊社でパートナーマネージャーを務めているはあちゅう(伊藤春香)は学生時代からブログを始め、今では超人気ブロガーとなりましたが、彼女に憧れてブログを始めた女性も少なくありません。こうした広がり方を狙って女性ファンを多く持つ方たちにも協力してもらっています。その動画の一部はネットワークの公式チャンネル「womedia ch.」内で公開しています。
これから先、womedia ch.で目指したいことは。
黒川:動画を女性が情報発信するひとつの手段、コミュニケーションツールにしていきたいですね。ブログが人と人とのつながりを変えたように、動画も人のコミュニケーションを大きく変える存在だと思っています。
「「相手に期待すること」から信頼関係が生まれる
最後に、マネジメント術についても教えてください。管理職に就く女性が部下と上手くコミュニケーションを図るためにはどうすればよいでしょうか。
黒川:相手を厳しく叱ったり、褒めたりと、人材の育て方はケース・バイ・ケースですが、まずは「期待すること」が大事だと思っています。そもそも相手に期待しない限り、マネジメントなんてできません。相手のことを期待する気持ちは必ず伝わりますし、逆に期待していないと相手の心が閉じてしまいます。お互いの間に信頼関係を維持するためにも、まずは期待することから始めてほしいですね。
4月から新入社員が入ってきたり、今後も中途採用を継続されたりするかと思いますが、どんな人と働きたいですか。
黒川:自分の本音を話せる人ですね。アツい人、クールな人…会社にはいろんなタイプの人にいてほしいですが、全員に共通してあってほしい要素がそれです。本心を話してくれると、適材適所のポジションについてもらうことができたり、コミュニケーションをスムーズにとりやすくなったり、お互いにきもちよく働けると思うので。自分の中だけに溜め込まず、思いを伝えてくれる人と働きたいなと思いますね。
今後について教えてください。
黒川:トレンダーズという会社、ここで働く人たち、そして私自身をさらに成長させることが目標です。さらにはトレンダーズのコーポレートミッションでもある「女性の生き方を変える」「時代にないものを創り出す」ことを実現したいと思っています。
ありがとうございました!
▽ 黒川涼子
1974年生まれ。新卒で東京スタイルに入社後、大手派遣会社、化粧品会社を経て、平成18年にトレンダーズに入社。平成25年12月からクリエイティブDivの執行役員就任。フォロー役として携わる「womedia ch.」では女性による麻雀解説・実践動画なども近日中に公開予定。
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