今のママは心のケチ!? 子どももママも「ダメでちょうどいい」その2
ママがダメを連発する理由は、子どもが原因ではなく、ママの言い訳にひそんでいると前回の記事で書いた。では具体的に解決する方法を考えよう。
ママもダメでちょうどいい
1番肝心なのが、ママが自分を許すこと。子どもが親の言う通りになる方がおかしいし、完璧な育児なんてあり得ない。世間は許さなくても、自分で自分を許してほしい。ダメを連発する人は、「子どももママもダメでちょうどいい」くらいに思っていいだろう。
それでも「世間の目が気になる」人は多い。そこで紹介したいのが子育てプロたちの言葉だ。
『子育て情報サイトMIND』にて児童精神科医の佐々木正美先生は、きちんと片付けて遊ぶ子の方が心配と言っている。片付ける暇もないほど夢中で遊ぶ子どもこそ、精神的に健康な証拠なのだ。
前述の日本最高齢助産師の坂本フジエさんも著書『大丈夫やで2~ばあちゃん助産師の産後と育児のはなし~』にて、「大人の小型みたいに育てようとするのは、最悪やな」といっている。
大切なのは「ママとしての自分の世間体」でなく、「子ども」ではないだろうか。年齢ごとに子どもに必要な行動や成長に目を向けよう。習い事やお受験に躍起になる前に、「子どもだからこれが当たり前」という成長過程をママが知ろう。そうすると、「別に怒るほどのことでもない」ことが実は多いのだ。
物理的に「待ってあげられる時間」を作る
子どもの成長を考えた上で、物理的に時間がない問題を解決しよう。「待ってあげられる時間」を作るのだ。
例えば料理中に「煮物を煮ている間に野菜炒めを作り、洗い物をすます」要領で考えよう。自分では上手くできないのに、自分でボタンを全て留めたがる我が子。着替える時間を早め、ボタンを留めている間は集中しているので、その時間に洗い物や自分の着替えができる。
「食洗機に任せる」という手段もある。つまり「お惣菜やDVD、一時保育などを利用する」という手だ。同じように応用できることは、意外と多い。予め、部屋の中の危ないものを避けておくことも大切だ。
「ダメ」より「危ない」を
「ダメ」を違う言葉で言い換える手もある。筆者はそもそも子育てするまで、「ダメ」なんてほとんど使ったことがなかった。ここにきて「ダメ」が急に活躍しだしたのは、簡単だからというのと、ある意味子育て世代で流行っている面もある。
命の危険の注意なら、「危ない」でいい。スーパーで寝転んだら「皆の場所だよ」という。陳列品を倒したら「○のものじゃない。お店の人が困る」と伝える。ありのままを、ありのまま伝えるのだ。
早い理解は逆に疑う
ちなみに、子どもが理解するのはかなり時間がかかる。しかし目的は「早く理解させる」でなく、「真実を理解させる」ことで、早さは問題でない。むしろ早く言うことを聞いたら、「怒る自分に萎縮している、怯えているのではないか?」と疑うべきだろう。
見上げるのでもなく見下すのでもなく、きちんと「子どもとして」接すること。これが難しくなっている現代だが、今一度捉えなおしたい。
▽ 参考
・「子育て情報サイトMIND」
・『大丈夫やで2~ばあちゃん助産師の産後と育児のはなし~』