ベテラン神父さんのアドバイス、婚約期間を1年くらいおいたほうがいいわけとは??
日本でもチャペルの結婚式が多いですが、海外の教会で結婚式を挙げる場合、神父さんから“結婚生活についての心がまえ”についてしっかりレクチャーを受けるケースがよくあります。カップルたちと面談し、一種の結婚カウンセラーとして相談を受けたり、アドバイスを求められることも……。結婚式執行者としてカップルたちには末永く幸せな結婚生活を送ってほしいと願うのは当然のことと言えるでしょう。オーストラリアのパット・コナー神父は半世紀以上にもわたり、教会での結婚式を司ってきたいわば究極の“エキスパート”。そんなコナー神父が語る、結婚にまつわるある具体的なアドバイスをご紹介しましょう。
具体的なアドバイスとは……
それは、「婚約期間を1年くらいは設けて、ふたりで結婚について冷静に考える時間をつくったほうがいい」というもの。愛し合い、「この人とずっと一緒にいたい」と思うのはすばらしいことですが、一時的な気持ちの高ぶりや勢いに任せて決断するほど結婚は容易いものではありません。恋人としてだけでなく、現実的な人生のパートナーとして人生を共にできるかどうか、良く相手を見極める意味でも1年くらいの期間が必要だというのです。
“ウェディング”と“結婚”は違う
またコナー神父は、多くのカップル(とくに女性)が婚約した途端、憧れのウェディング(結婚式)を迎えることで頭がいっぱいになってしまい、実際の結婚生活について思いを巡らす余裕がないということも指摘しています。華やかなウェディングはたった1日のいわば「人生の晴れ舞台」ですが、結婚生活とは延々と続く日常生活そのものです。ですが婚約してまず真っ先に考えるのは、「どんな結婚式を挙げようかしら」ということ。そのフワフワした気持ちのまま、いざ結婚生活がスタートするとなんだかひどく地味でつまらないものに思えて、相手への不満も募らせるというのはなんとしても避けがたい事態です。
婚約期間にお互いのライフプランをちゃんと話し合おう
結婚式の準備のために婚約期間を設ける人たちもいますが、そのあいだにしっかりと話し合っておきたいのは、お互いどんな人生を送りたいのかということ。住む場所、働き方、お互いの家族や親戚との付き合い方、子どもは欲しいと思うか、など今まであまりきちんと話し合ってこなかったこともしっかりと向き合ってみましょう。「相手のことが好きなら、なんとかなる」というのはやはり甘い思い込み。他の誰でもない自分の人生なのですから、しっかり自分の考えをはっきり持って、相手と話し合うことが重要です。
婚約期間は相手の人間性を見極める時間でもある
婚約期間は相手を“人生のパートナー”として受け入れることができるか、相手の人間性をよく見極めてみる時間でもあります。たしかに恋人としては今まで申し分のない人だったかもしれません。でも自分の夫として考えたとき果たしてどうでしょうか? 健やかな時も病めるときも愛せる相手でしょうか? たとえば、金銭感覚がどうしても合わない、彼の性格がじつはかなり嫉妬深い、あなたへの家族に対して積極的に働きかけないというのは危険なサインと考えられます。恋愛のときは自分のいい面だけかっこつけて見せられたかもしれませんが、結婚とは家族になるということです。表面的な部分ではなく、彼がほんとうに自分の人生のパートナーに値する人間であるかどうか、しっかりと見極める期間と考えましょう。