【趣味と私と人生と】vol.8 私を強くしてくれるコスメが大好きです(ゆっこ)

心から「楽しい」「最高」と感じられる趣味があると、人生はよりおもしろく、彩り豊かなものになります。趣味という名の美しい沼に浸かっている人たちを紹介していく連載【趣味と私と人生と】。
第8回目は「コスメ」を愛する、ゆっこ(@yucoosme)さんに登場いただきます。


Twitterで「これ可愛くない?」

愛用するリップやネイルの魅力を綴ったツイートが、時に数千規模でリツイートされるゆっこさん。自ら真剣に選んだコスメを心から愛するさまが伝わる、嘘のない言葉がファンから支持されています。

▽ 最初にインスタにアップした思い出の写真

「2016年にInstagramを始め(現在は更新ストップ)、2017年2月から主な発信の場をTwitterに移しました。自分のお気に入りコスメをみんなに勧めるというより、私が使っているこれを見て! 可愛くない!? と伝えたい思いが強いです。その際、用途やハウツーをできるだけ具体的に書いています。
きれいなものだけを見たい“夢”のようなInstagramと比べて、Twitterは“現実”に即した世界。リップを複数色手にとって、色の比較がひと目でできるような写真を初めてUPしたとき、その反響に驚くとともに、みんな生活に密着した使い方を知りたいんだな、と気づいたんです」

お気に入りリップが力をくれた

ゆっこさんはもともとメイクは好きなほうでしたが、「コスメにハマる」状況になったのは2010年頃。第一子出産後、松本恵奈さん(元EMODAプロデューサー、現CLANEクリエイティブディレクター)の生き方に憧れ、彼女が愛用する化粧品ブランドM・A・CやNARSのコスメカウンターに通うようになったそう。

「それが“第1期”で、カラコンやつけまつげもつけて、ちょいギャルを楽しんでいました(笑)。“第2期”は2016年、二人目出産後に職場復帰したとき。自分にとってステップアップといえる異動があって、久々にM・A・Cの赤リップを買ったんです」

▽ 赤リップたち

ゆっこさんは20代前半に結婚・出産し、長いあいだ仕事と育児を両立してきた人。「常に闘ってきた」生活。ふたりの子どもを育てるとともに、会社では責任のある仕事を任されるようになり、周囲を引っ張るリーダーシップが求められる――。だからこそ強い自分になりたい、との思いもありました。

コスメにハマり生まれた幸せな状況

「心から気に入った赤リップを買った翌朝、『昨日買ったこれをつけるだけで気分が上がる。今日も1日がんばれそう』と気づいたんです。ささやかかもしれませんが、リップ1本に勇気をもらえたんです」

▽ ゆっこさんが所有する全リップ

その後、気に入ったコスメを収集し始めたゆっこさん。メイクがますます楽しくなり、スキンケアをより丁寧にすることで肌の悩みが改善され、職場でもよりいきいき働くようになったそう。周りから頼りにされ昇進試験にも合格するなど、正の循環があったといいます。
現在もコスメをコツコツと集める日々。でも、集めて飾ったり、見たりするだけの「コレクター」ではありません。ゆっこさんのコスメの買い方は、きれいで実用性があるものを選ぶこと・自分に合わないものは選ばないことの2点。日常使いすることが前提だからこそ、厳選して買っているのです。

信頼するBAさんからコスメを買う喜び

自分にとって「鉄板」になった信頼できるブランドは、手の上で色をチェックして購入することが多いですが、新商品だとBAさんに説明を聞きます。いろいろな色を提案してもらって、自分に合う色を新たに探すのもワクワクするのだそう。

「百貨店のコスメカウンターでBAさんと話をするのが楽しいんです。“自分に合うBAさん”との出会いも大事にしています。私はBAさんの、トークやメイクをトータルで見て自分に合ったものを勧める力や色合わせ、センスに共感すると、その人から買うようにしています。だから好きなブランドの店舗には足繁く通うんです」

BAさんに顔を覚えてもらうことで、“おすすめ”してくれる商品の精度も上がる、というわけです。さらに、ゆっこさんいわく「新色をつけていると、今っぽい顔になります。数年前のものを使っても可愛いけど、新鮮さがだいぶ変わる」。時に最新の色にふれるために、コスメカウンターを訪れると、メイクをかろやかにアップデートできそうです。

変わっていく自分に合わせメイクを更新

ゆっこさん自身、年々変わりゆく肌に合わせて、年単位でメイクを更新しているそう。たとえば数年前に気に入って集めていたリップが、あるとき塗ると顔色が悪く感じる――そんなことは珍しくありません。人は刻々と変化しているので、今まで使っていたものがしっくりこなくなる瞬間があるのも無理はないといえます。

「リップだけではありません。アイシャドウも変化しました。昨年まではブラウンだけで過ごしてきて、それだけで十分だと思っていました。でもあるとき、ブラウンだけだと顔色がくすんでいるように感じたんです。
それからはCHANELの「レ キャトル オンブル」268番を愛用しています。ブラウンだけではなく、オレンジなどの赤みを入れることで、目元がくぼむのを避けられますし、肌のくすみをカバーできるなと感じています。ただ、来年の自分が何を使っているかはわからないですね」

プチプラコスメも上手に活用

コスメはゆっこさんにとってエレルギーの源。子育て中のお母さんだからこそ、特に休日は汚れてもザブザブと洗えるような、気軽に着られる服を選ぶのが常。独身時代とは洋服の選び方が変わったそう。

「その点、コスメは洋服よりもコスパがいいと思っています。洋服の1/3くらいのお値段で買えて、気持ちも前向きになりますから。自分にとってウエイトが重いアイシャドウとチークはデパコス(百貨店のコスメカウンターで買うコスメ)を使っていますが、流行色の移り変わりが早いリップとネイルはプチプラアイテムを選ぶこともあります。
CANMAKEやCEZANNE、RIMMEL等、最近はプチプラの底力を感じています。流行の色を素早く発売する瞬発力、デパコスのジェネリック版ともいえる再現力の高さは、めざましいものがあります。気軽に手に入るコスメで元気の源をもらい続けたいですね」

▽ ゆっこさん

今日のメイクや使用コスメをTwitter(@yucoosme)で発信。女性向けサイトでコスメ・メイクに関する連載もスタート。

▽ Twitter: ゆっこ(@yucoosme)
▽ 前回の記事はコチラ

2018.12.06

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記事を書いたのはこの人

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Written by 池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。 写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子