どうして…慰め合いから始まったW不倫の末路【早紀の後ろを追う影】

信じていた夫の裏切り。その事実に打ちのめされ、W不倫の相手である慧の元へ一縷の望みを託そうとする早紀――。しかし、彼女の背後には、拭い去れない不安な影が忍び寄っていました。今回は、「どうして…慰め合いから始まったW不倫の末路」より、衝撃的な展開を迎えた早紀を追う影に焦点を当ててご紹介します。果たして、早紀を待ち受けるのは、さらなる苦しみなのでしょうか……。

あらすじ

夫・祐介の不倫相手である杏梨から執拗な嫌がらせを受けていた早紀。信じていた夫の裏切りに深く傷つき、恐怖を感じた早紀は、W不倫の相手である慧の待つ家へ帰ることを決意します。祐介が困惑し引き留めようとするのを振り切り、何とか家を出た早紀でしたが、祐介は彼女を追いかけてきて……。

見どころ

張り詰めた空気

早紀が「帰る！」と強い口調で言い放ち、バッグを手に取ると、今まで冷静だった祐介が慌てて追いすがり、「待ってくれ！」と懇願します。何か誤解があると言おうとしますが、早紀の怒りは収まりません。「何が誤解なの！？あんなこと、祐介以外じゃできないでしょ！？」とヒステリックに叫ぶ早紀。そんな早紀の両肩に祐介がそっと手を置くと、早紀はまるで怯える子どものように体を震わせます。「ヒッ…！」という小さな声が、彼女の恐怖を物語っています。祐介は「落ち着いてくれ」「俺は手をあげたりしない」「もう少し話がしたいんだ」と優しくなだめようとしますが、二人の間には言葉では言い表せないほどの深い溝ができてしまっているのを感じます。

決別の平手打ち

祐介が「だから――」と何かを言いかけた瞬間、早紀の右手が勢いよく振り上げられます。そして、次の瞬間には、祐介の頬に強烈な平手打ちが。「パチン」という音と共に、その場に凍り付くような静寂が訪れます。まさか早紀が暴力を振るうとは 思っていなかったのでしょう、祐介は呆然とした表情を浮かべています。そんな祐介に対し、早紀は冷たい声で言い放ちます。「あなたとする話なんてない」「二度と　私に関わらないで」。その言葉には、彼女の深い絶望と強い決意が込められているように感じます。直前までのヒステリックな感情とは打って変わり、突き放すような冷酷さが、二人の関係がもう修復不可能であることを示唆しているようです。

逃げる背中と迫る影

祐介の家を飛び出した早紀は、ひたすら走り続けます。「追ってくる！」という焦りの心の声が、彼女の恐怖を より一層 増幅させます。スマホを取り出して慧に連絡しようとしますが、手が震えてうまく操作できません。なんとか脇道に逃げ込み、祐介をやり過ごそうとしますが、彼女の心臓は まだ激しく鼓動しています。そして、時間が経ち 夕方になり、早紀は駅前の路地に 身を潜めています。「撒けた…よね」と安堵の息をつき、小走りで駅へと向かおうとしたその時、彼女の後ろには 何者かの足元が ぼんやりと映し出されるのです。

▽ 夫の元から必死に逃れる早紀、そして彼女を追う影。最後に現れた謎の人物は一体、早紀の運命にどんな影響を与えるのでしょうか。それにしても追われ続けるのは怖いですね。