「可愛くてごめん！」同窓会でいじめっ子に「勝った」と思えた瞬間【過去を乗り越えるために】

突然ですが、同窓会があったら参加しますか？　若い頃と比べて、見た目も置かれている環境も変わった大人の姿。だからこそ、あの頃の自分が正しかったのかどうか、答え合わせもできますよね。ここでは高校の同窓会の招待状が届きました。封筒を手に取り、過去の苦い記憶が蘇り、気が重くなる陽菜。特に会いたい人もいない……そう思いながらも、同級生たちの今が少し気になり始めます。

あらすじ

気が進まない同窓会の招待状を、キッチンのカウンターに置いたままにする陽菜。それでも、ふと「同級生たちは、どうしているんだろう」と思い立ち、スマートフォンで母校のハッシュタグを検索してみます。
すると、目に飛び込んできたのは派手なメイクとドレスに身を包んだ女性の自撮り写真。それは、陽菜をいじめていた同級生の川本彩花だったのです。「今日もお仕事がんばった！高校の同窓会に向けて新しいドレス買っちゃおうかな」という投稿に、陽菜は驚きを隠せません。彩花のインスタグラムには、相変わらずキャバクラでの写真や水着姿の自撮りが並び、そのナルシストな様子は変わっていません。「会いたくないと思ってたけど……」過去の思い出に囚われたままではいたくないと決意。「川本さんとも向き合って、改めて前を向いて歩いていきたい」と強く心に誓い、「よし、参加するぞ！同窓会！」と鏡の中の自分に語りかけます。
そして同窓会当日。ヘアメイクもばっちり、TPOに合わせた上品で美しい装いで会場のホテルへと向かいます。ホテルを見上げ、「このへん懐かしいなぁ」としみじみと感じます。エントランスを入ると、「〇〇高校同窓会」の案内があり、陽菜は案内に従って歩き出します。その時、背後から「山田さん？」と声がかけられました。

見どころ

過去の記憶との再会

同窓会の招待状を手にした陽菜の表情には、喜びよりも戸惑いが強く表れています。高校時代の嫌な記憶が蘇り、顔をしかめる様子は、彼女が過去の出来事からまだ解放されていないことを示唆しています。

SNSで見た変わらない姿

高校時代、陽菜をいじめていた彩花のSNS投稿を目にした陽菜の苦笑いは、複雑な感情を表しています。「相変わらずなんだなあ」という心の声には、呆れとともに、どこか安心したような気持ちも含まれているのかもしれません。他者の変わらない姿を見ることで、自分だけが変わったのではないかという一抹の寂しさが和らぐこともあるでしょう。

決意の眼差し

鏡に映る自分を見つめ、「あのころの私とは違う。何も怖がることなんてない」と心の中で呟く陽菜の表情は、強い決意に満ちています。過去の自分と決別し、前向きに生きようとする彼女の意志が、この凛とした眼差しから伝わってきます。過去のトラウマを乗り越えようとする陽菜の成長が垣間見えます。

▽ 同窓会への参加を決意し、かつての自分とは違う装いで会場に足を踏み入れた陽菜。懐かしい場所でありながら、どこか緊張した面持ちでホテルを見上げます。そんな中、背後からかけられた声。「山田さん？」一体、この声の主は誰なのでしょうか。そして、陽菜は同窓会で過去とどのように向き合うのでしょうか。