嘘で掴んだ幸せの代償…「不倫→略奪セレブ婚」の悲惨な末路【戻らない幸せ】

友人からの結婚報告は喜ばしいものですが、もしその結婚が「超上昇婚」で、羨望から強い嫉妬心を抱いてしまったら、あなたはどうしますか？そして、その嫉妬心から、友人のセレブな夫を「略奪」してしまったとしたら…？今回ご紹介するのは、そんな禁断の選択をした女性の話です。略奪婚によって嘘で掴んだはずの幸せは、やがて彼女自身を泥沼の「戻らない幸せ」へと引きずり込んでいきます。

あらすじ

愛奈の暴露によってすべてを失い、流産、そして天馬との離婚という悲劇に見舞われた蘭は、愛奈に対し名誉毀損による損害賠償請求を決意します。暴露アカウントの主が愛奈であることは特定済みで、天馬の経済的損失も大きかったため、高額な賠償金に加え、口外禁止条項違反による違約金も請求。裁判の結果、愛奈は違約金こそ半額に減額されたものの、請求された賠償金と弁護士費用などの支払いを命じられます。しかし、愛奈は天馬からもらった慰謝料のほとんどをブランド品や海外旅行で使い果たしており、賠償金支払いのためにブランド品を売りに出し、消費者金融からも借金をすることに。
蘭、天馬、愛奈の三者は、それぞれが自身の行いの結果として大きな痛手を負うことになります。蘭は、過去の自分を後悔しない日はないものの、過去は変えられないと悟り、自身の愚かさを受け止め、これからを真摯に生きていくことを決意します。街中で新しい恋人と幸せそうに歩く亮とすれ違い、蘭は羨望のまなざしを向けるのでした。

見どころ

愛奈への「復讐」と高額な賠償請求

愛奈の暴露によって全てを失った蘭が、愛奈に対し名誉毀損による損害賠償請求を行うことを決意するシーンは、蘭の強い復讐心を感じさせます。暴露アカウントの主が愛奈であることの特定、天馬の経済的損失、そして口外禁止条項違反による違約金など、愛奈が支払いを免れない高額な賠償金となることが具体的に描かれており、この復讐が確実に行われることへの期待感を高めます。愛奈からの怒り狂った電話に対し、無の状態で聞いている蘭の姿は、彼女の冷徹な決意を示しています。

三者三様の「痛手」と因果応報

裁判の結果、愛奈が高額な賠償金支払いを命じられ、そのためにブランド品を売りに出し、消費者金融から借金をするという悲惨な末路が描かれています。そして、「私たち3人はすべてを失い、三者三様の痛手を負った。とはいえ因果応報。すべては己の行いの結果だ」という蘭は、この話の根底にある「因果応報」のテーマを示しています。不倫、略奪、暴露…それぞれの身勝手な行いが、最終的に自分自身を苦しめるという、皮肉な現実が描かれています。

蘭の「後悔」と「戻らない幸せ」

全てを失い、「今でも過去の自分を後悔しない日はない」と、深い後悔に苛まれる蘭の姿は胸に深く突き刺さります。しかし、「残念ながら過去を変えることはできない」と悟り、自身の愚かさを受け止め、これからを真摯に生きていくことを決意する蘭の姿は、彼女の人間的な成長を感じさせます。街中で新しい恋人と幸せそうに歩く亮とすれ違い、羨むような、今にも泣きそうな視線を向ける蘭の姿は、彼女が一度手放してしまった「戻らない幸せ」への切なさと、今後の人生への希望が入り混じった複雑な感情を描き出しています。

▽ 揃って地獄に落ちた蘭・天馬・愛奈の3人。あの時ああしていれば……。そう思ったところで、すべては手遅れです。今回の反省を生かし、これからの人生が少しでも良くなることを願います。嘘で掴んだセレブ婚の代償として、全てを失い、深い後悔に苛まれることになった蘭。しかし、彼女は自身の愚かさを受け止め、これからを真摯に生きていくことを決意しました。この話は、「失って初めてわかる大切なもの」、そして「因果応報」というテーマを強く訴えかけ、深い共感と教訓を与えるでしょう。蘭はこれからどのように「戻らない幸せ」と向き合い、人生を歩んでいくのでしょうか。