「地獄に突き落としてあげるね」不倫女の誕生日に復讐した人の話【不自然なお泊まり】

夫婦の関係に突如として影を落とす不倫の疑惑。信じていたパートナーの裏切りに直面した時、あなたならどうしますか？感情に任せて行動するのではなく、冷静に、そして確実に真実を掴むための計画を立てることも、時には必要かもしれません。大学時代からの長い交際を経て結ばれた歩美と涼。仲睦まじい夫婦生活を送っていた二人ですが、結婚1年を迎えても子どもを授からないことに歩美は漠然とした不安を抱き始めます。そんな矢先、夫の涼から飛び出した奇妙な提案。そこで今回は「地獄に突き落としてあげるね」不倫相手の誕生日に妻が復讐を遂げるまでの話の中から夫の不自然なお泊りがあった話をご紹介いたします。

あらすじ

ある日のこと、涼は歩美に「今度の水曜日に実家に泊まる」と唐突に告げます。弟の結婚の話し合いが遅くまでかかるためだと涼は説明し、義母も賛成していると話します。涼の言葉に不審なものを感じつつも、義弟の結婚式の準備で夫が受付を任されていることもあり、歩美は一旦その説明を納得します。しかし、涼が実家へと出かけていった水曜日の夜、お風呂上がりの歩美は洗面所で歯ブラシのストックを探していました。戸棚の奥を覗き込んだ歩美の目に飛び込んできたのは、涼が今まで毎日肌身離さず着けていたはずのネックレスでした。

見どころ

不自然なお泊まりの提案

夫の涼から突然告げられた「実家へのお泊まり」の提案は、歩美の心に小さな波紋を広げます。義弟の結婚の話し合いという理由は筋が通っているように見えますが、普段と違う涼の様子に、歩美は漠然とした違和感を覚えます。

完璧すぎる説明の裏側

涼は弟の結婚の件について、淀みなく、まるで用意していたかのようにスムーズに説明を続けます。完璧すぎるその説明は、かえって歩美の疑念を深めることになります。言葉に矛盾はないものの、心に残るもやもやとした感情が、涼の言葉の裏にある真実を暗示しているかのようです。

置き去りにされた大切なもの

涼が出かけた水曜日の夜、歩美は洗面所の戸棚の奥に、涼が常に身につけていたはずのネックレスを発見します。今まで肌身離さず着けていたものが、なぜ実家へ行く日に限って家に置かれているのか。この一点が、歩美の胸に「嫌な予感」として突き刺さります。大切なものが置き去りにされた事実は、涼の行動の裏に隠された秘密を予感させます。

▽涼の何気ない言動の裏に隠された真実に、歩美は少しずつ近づいています。今まで信じていた夫の思わぬ行動に、胸騒ぎが止まらない歩美。このネックレスの発見が、夫婦の関係に決定的な亀裂を生むきっかけとなるのでしょうか。