「医者になった私」と「変わらないアイツ」―いじめっ子との再会でスカッとした話

もしも、あなたが心の奥底にしまい込んでいた過去のトラウマと、ある日突然、予期せぬ形で再会してしまったら…？ しかも、その相手がかつてあなたを苦しめた張本人だったとしたら、あなたはどうしますか？ 今回は、そんな衝撃的な再会から、見事に過去を乗り越え、静かなるリベンジを果たした男性の話をご紹介いたします。

「医者になった私」と「変わらないアイツ」

「中学時代、俺はクラスの目立つグループから結構ひどいいじめを受けてたんです。当時は本当に辛くて、勉強することだけが唯一の現実逃避でしたね。でも、その悔しさがあったからこそ、『絶対に見返してやる』って歯を食いしばって勉強して、なんとか地元の進学校に入れたんです。そして、『誰かを助けられるような人間になりたい』『あんな惨めな思いは二度としたくない』…そんな思いが強くなって、医者になることを決意し、今は外科医として働いています。
その日、俺は夜勤明けでクタクタになりながら、朝の繁華街を歩いて家路についていたんです。そしたら、道の真ん中で数人が揉めていて、一人が殴られて倒れているところに遭遇しました。職業柄、放っておけなくて、すぐに駆け寄って倒れた人の応急処置を始めたんです。周りは騒然としていて、誰かが通報したんでしょうね、すぐに警察官が数人駆けつけてきました。
殴った側の男はすぐに取り押さえられていたんですが、その顔を見て、俺は思わず息を呑みました。信じられませんでしたけど、それは中学時代、俺を一番執拗にいじめていたAだったんですよ。警察官に羽交い締めにされて、みっともなく抵抗している姿は、昔の威張っていた面影なんて微塵もありませんでした。
Aは俺には気づいていないようでしたけど、俺は複雑な気持ちでその一部始終を見ていました。かつてあれだけ人を傷つけていた人間が、今度は法を犯し、警察に捕まっている。俺は被害を受けた人を助け、Aは人を傷つけて捕まる。なんだか、ものすごく皮肉な状況だな、と。直接何かを言ってやったわけじゃないですけど、Aのあの落ちぶれた姿を見ただけで、長年胸につかえていた何かがスッと消えていくような、そんな不思議な感覚でしたね。これ以上ない『ざまあみろ』だと思いましたよ」（体験者：30代・男性・医師／回答時期：2025年2月）

▽ いじめという行為は、時として人の心に消えない深い傷を残します。しかし、その経験をバネに努力を重ねることで、未来は必ず変えられる。そして、忘れた頃にやってくる「因果応報」という名の結末は、案外スカッとするものなのかもしれませんね。

※Googirlが独自にアンケートを実施し、集めたGoogirl読者様の体験談をもとに記事化しています。