結婚をチラつかせて支配しようとする彼氏へ ~私、そんなに安くないんで~【お互い様】
圭子さんと会うと、いつもケンカになっちゃうのよね〜。こんなガサツなおばば様から、春香みたいに控えめで優しい子が生まれたなんて、ホント遺伝子って謎だわ。今回は、そんなデリカシーのない圭子と、あたし(太郎)との壮絶なバトル、そして和解が描かれる話をご紹介いたします。
あらすじ
太郎の店で言い争っていた圭子と太郎は、お互い溜息をついて顔を離し、休戦。太郎は「お互い、同じくらい春香を大切に思ってるんだから、こんなケンカ、バカバカしいわよ」と、冷静な口調で和解を促します。圭子は「八つ当たりしちゃった」と素直に謝罪。
圭子が太郎に、春香に似合うサーモンピンクのスーツを会計するよう促すと、太郎は承諾します。会計後、太郎は圭子に「後で春香に連絡してみるわ。あんまり心配しちゃダメよ」と伝え、圭子も「ありがとう。太郎になら春香も本音を話せると思うわ。なんだかんだ言ってあんたって優しいからさ」と感謝。太郎も「圭子さんだってガサツだけど優しいわよ」と返すと、圭子は「ガサツは余計よ!」と太郎の頭を叩き、去っていきます。太郎は圭子の優しさに気づき、すぐに春香に連絡するのでした。
見どころ
圭子の「素直な謝罪」と和解の始まり
太郎との激しい言い争いの後、圭子が「そうよね。昨日からずっとモヤモヤしてて、八つ当たりしちゃった。ごめん」と、素直に謝罪するシーン。普段は強気でデリカシーのない圭子が見せるこの「しおらしい」態度は、彼女が娘・春香のことを心から案じているがゆえの行動であったことを示唆しています。この圭子の謝罪が、太郎との和解への大きな一歩となり、二人の関係が変化していく重要な転換点です。
太郎が理解した「圭子の愛情」と「贈り物」の真意
圭子が「これちょうだい」と差し出したスーツの色とデザインが、彼女のイメージとは全く異なるサーモンピンクのパステルカラーであることに、太郎は最初は戸惑います。
しかし、レジで会計をする際に、何もかも理解した感じ。でも表情には出さない。両目を閉じて小さく頷くようにしながら『…わかりました』というモノローグは、太郎がこのスーツが春香のために買われた「贈り物」であり、圭子の娘への深い愛情の表れであることを悟った瞬間を描いています。このシーンは、圭子と太郎が互いの心の内を理解し始めたことを示唆しています。
太郎の「一肌脱ぐ」決意と春香への連絡
圭子の娘への愛情の深さを改めて感じ、圭子との和解を果たした太郎は、ポケットからスマホを取り出し、ラインを操作します。「ここはあたしが一肌脱ぐしかないわね」という太郎は、彼が単に春香を心配するだけでなく、圭子との和解を経て、春香と純也の関係、そして春香の心の状態に積極的に介入していくという「一肌脱ぐ」決意をしたことを示しています。
▽ 最後は和解して「一肌脱ぐ」と決意した純也。なんだかんだ言って、圭子さんって優しいし良い母親よね? と娘のためにスーツを新調する圭子さんの人の良さと純也の思いやりが感じられる二人の心ではつながっている仲の良さも際立ちましたね。