「私は完璧」SNSに憑りつかれた女性を襲った悲劇【インフルエンサー】
SNSを開けば、きらびやかな日常を発信するインフルエンサーたちが目に飛び込んでくる。彼女たちの完璧に見えるライフスタイルに、憧れを抱く女性も少なくないはず。今回ご紹介する「私は完璧」SNSに憑りつかれた女性を襲った悲劇の主人公・天宮リオも、まさにそんなインフルエンサーのひとり。フォロワー数15万人超えの美容系インフルエンサーとして活躍する彼女の華やかな日常の裏には、一体どんな現実が隠されているのでしょうか?
あらすじ
東北の小さな街で育ったリオは、ごく普通のOLとして東京で生活していました。しかし、ひょんなことから始めたSNS投稿がきっかけで、美容系インフルエンサーとして注目を集めるように。会社を辞め、SNS活動一本で生計を立てるようになったリオは、毎晩ライブ配信を行い、フォロワーに向けて美容情報やライフスタイルを発信しています。
「誰だって、シンデレラになれる」をコンセプトに、キラキラとした世界を見せるリオ。しかし、ライブ配信が終わると、彼女の表情は一変。ギフトの収益に不満を漏らし、さらにはフォロワーからのささやかなギフトに内心苛立ちを覚えるなど、その裏の顔を露わにするのです。
華やかな生活を維持するために、エステや美容整形など、なりふり構わず自分に投資し続けるリオ。その裏には、誰にも言えない借金という現実が重くのしかかっていました。
見どころ
華やかなライブ配信の裏側
毎晩9時に配信されるリオの「シンデレラライブ」。丁寧な言葉遣いと明るい笑顔で、視聴者に元気を与えています。「おつリオ〜」という挨拶や、「今日もリオパワー全開でエール送るね!」といった言葉は、多くのファンを惹きつけます。しかし、ギフトへの感謝を述べる裏で、心の中では「こんなショボイギフトじゃ全然足りないよ!」と毒づくリオ。フォロワーの前で見せる顔と、本音のギャップにゾッとさせられます。
剥き出しの金銭感覚
ライブ配信が終わり、一人になったリオは、先ほどまでの笑顔とは打って変わって、険しい表情でギフトの集計を始めます。「今日の収益は2万ちょい、少ないなぁ〜」「だいたい手数料取りすぎなのよね!」と、生々しい言葉が飛び出します。フォロワーを「お金」としか見ていないような彼女の態度に、インフルエンサービジネスのシビアな一面が垣間見えます。
借金まみれの現実
豪華なシャンデリアが輝く部屋で、床に寝転がり天井を見上げるリオ。「今の収入じゃ、全然足りない」「カードのキャッシング枠、もっと増やさなきゃ…」と呟く彼女の言葉からは、想像を絶する経済状況が伺えます。SNSでキラキラした自分を演出するために、多額の借金を背負い込んでいるという事実に、衝撃を受ける読者も多いのではないでしょうか。
▽ SNSという虚構の世界に囚われ、「完璧な自分」を演じ続けるリオ。華やかなインフルエンサーの仮面の下に隠された、もろく危うい彼女の現実。この物語は、SNSが生み出す虚像と現実のギャップ、そしてその中で生きる人々の心の闇を深く描き出しています。リオの未来に待ち受けるのは、一体どんな結末なのでしょうか。