「養育費はしっかり毎月払ってね?」イクメン夫に離婚を告げられた妻の話【仕事、仕事、勉強…!】
「子持ち」というハンデを背負うことなく、自分の力を試したい――。そう願う凜々花は、会社員として働きながら副業に励み、ついに独立の切符を手にします。夫の浩太は育児を全面的に引き受け、妻の夢を応援しますが、凜々花の仕事への情熱は、家庭を顧みる余裕を奪っていくようです。
今回は、共働き夫婦のすれ違いを描いた話、「『養育費はしっかり毎月払ってね?』イクメン夫に離婚を告げられた妻の話」の中から仕事、仕事、勉強ばかりで育児をする気がない妻をご紹介します。
あらすじ
副業が軌道に乗り、会社を退職して独立を果たした凜々花。浩太や息子の慎一に祝福され、新たなスタートを切ります。「1年以内に法人化を目指す!」と意気込む凜々花に、浩太はこれからの育児への参加を期待しますが、凜々花の返事は「しばらくは営業で忙しいからなぁ」と、またも期待外れ。浩太は言葉を失います。
相変わらず仕事に明け暮れる凜々花は、家でも外でも常に時間に追われ、「会社に雇われている人って楽してんだなぁ」とさえ感じ始めます。一方、保育園からの帰り道、慎一は「ママ今日もおしごと?」と寂しそうに浩太に問いかけます。浩太もまた、「パパもそう思ってたよ」と、言葉にはしないものの、同じように感じているのでした。
見どころ
仕事、仕事、勉強…!
会社員である夫に育児を任せ、副業に力を注ぐ凜々花。「私が大黒柱なんだから頑張らないとね」という独白が、彼女の強い自負心を物語っています。保育園の送迎や慎一の世話を一人でこなす浩太と対照的に、会社での仕事、接待、カフェでの勉強と、休む間もなく活動する凜々花の姿が描かれています。彼女にとって、仕事で成功することが何よりも重要なことなのでしょう。
独立おめでとう!
1年半後、ついに退職と起業を成功させた凜々花。デパ地下のデリやワインが並ぶ中、浩太と慎一に祝ってもらう場面は、一見幸せな家庭の風景です。浩太の「独立おめでとう!」という心からの祝福の言葉と、慎一の「おめでと~」の文字が、ささやかながらも温かい家族の絆を感じさせます。しかし、この幸せな時間は長くは続かないことを予感させます。
「え……」
独立後、「これからは朝の送迎できるよね」と期待を込めて話す浩太に対し、凜々花は「あーできるだけ頑張るけど しばらくは営業で忙しいからなぁ」と冷たく言い放ちます。この言葉に、浩太は「え……」と衝撃を隠せません。「働かないと稼げないでしょ?」と悪びれる様子のない凜々花との温度差が、二人の間に深い溝ができ始めていることを示唆しています。
▽ 1年半の努力が実を結び、独立を果たした凜々花。しかし、彼女の仕事への優先順位は変わらず、夫の育児への負担は増すばかりです。お祝いの席での家族の和やかな雰囲気とは裏腹に、二人の間にはすでに意識のずれが生じていることがはっきりします。このまま二人の関係はうまくいくのでしょうか。