「養育費はしっかり毎月払ってね?」イクメン夫に離婚を告げられた妻の話【保育園の送迎】
「子持ち」であることを理由にキャリアを諦めたくない――。そう強く願う主人公の凜々花は、会社からの独立を決意し、着々と準備を進めていました。夫の浩太とは、朝の保育園への送りは凜々花、夕方のお迎えは浩太と、育児の役割分担をきちんと決めていたはずでした。しかし、その約束は初日からあっさりと破られてしまいます。
どうやら凜々花は自分の仕事の都合しか考えていない様子。今回は、そんな夫婦のすれ違いを描いた「『養育費はしっかり毎月払ってね?』イクメン夫に離婚を告げられた妻の話の中から「保育園の送迎」についてご紹介します。
あらすじ
朝、保育園へ行く準備をする慎一に手を焼く凜々花。「遅刻する!」と苛立ち、夫の浩太に息子の世話を押し付けて家を出ようとします。浩太が「今日代わりにお迎え…」と提案するも、凜々花は「大事な会議があるから無理かも」と取り合おうとしません。浩太の不満そうな表情を見て見ぬふりをし、「仕方ないじゃん、遅刻したら困るのは私なんだから」と心の中で呟く凜々花。
その後、一度だけ慎一を朝、保育園に送り届けた凜々花でしたが、遅刻ギリギリだったよう。会社では、後輩の田畑が「お子さんのいるなか出勤って大変ですよね…」と気遣ってくれますが、その言葉を皮肉のように感じてしまう凜々花は、作り笑いで「別に? 大丈夫よ」と返します。
帰宅後、凜々花は浩太に「これからは朝送るの、浩太がやって」と一方的に告げます。驚く浩太が「毎日定時で帰ってこれるの?」と尋ねても、凜々花は「できるだけ頑張るけど、無理な時は浩太が迎えに行って」と軽く答えるだけ。
さらに、「あなたが残業するより、私が頑張る方が効率いいし」「共働きなんだから、融通つけられるほうが動けばいい」と、自分の都合ばかりを主張します。浩太は、そんな凜々花の言葉に何も言い返せず、また一つ諦めの気持ちを抱くのでした。
翌日、会社で急な商談が入ります。部長が誰か行けるかと尋ねると、凜々花は「それなら私が」と即座に手を挙げます。部長が時間を心配するも、「はい、問題ありません」と毅然と答える凜々花でした。
見どころ
朝の押し付け
忙しい朝、ぐずる息子に手を焼き、結局夫に「浩太よろしくね」と一方的に頼んで出て行こうとする凜々花。自分の都合しか考えず、パートナーへの配慮が全く見られません。この場面から、彼女の自己中心的な性格がはっきりと表れています。
聞く耳を持たない態度
浩太がせめてもの償いにと「今日代わりにお迎え…」と提案するも、凜々花はそれを遮るように「あーごめん、大事な会議があるから無理かも」と冷たく返します。彼の言葉に耳を傾けようとしないこの態度は、二人の間のコミュニケーション不足が見て取れますね。
効率という言葉の裏側
「あなたが残業するより、私が頑張る方が効率いいし」と、もっともらしい理由をつけてお迎えも浩太に押し付ける凜々花。しかし、その言葉の裏には、自分のキャリアを優先したいという本音が見え隠れします。
▽ 保育園の送迎という夫婦間の約束をあっさりと破り、自分の仕事のために夫に負担を強いる凜々花。早く帰宅できるはずの日にも、退職後の評価を気にして残業を申し出るその行動からは、パートナーよりも自分のキャリアを優先する姿勢がはっきりと見て取れます。案の定、浩太の不満はだんだんと溜まっているようですが……?