「あの男はやめとけ」亡くなった夫のおかげで、不倫しなくて済んだ話【続く生活】

愛する人を失った悲しみから立ち直ろうとした矢先に、再び裏切られるという経験は、想像を絶するほどの絶望をもたらしますよね。しかし、もし亡くなった人が、そんなどん底にいるあなたに、そっと手を差し伸べてくれるとしたら。
今回は、亡き夫からのメッセージを受け取り、自身の「強さ」に気づいた女性が、新たな一歩を踏み出す、「『あの男はやめとけ』亡くなった夫のおかげで、不倫しなくて済んだ話」をご紹介します。

あらすじ

夫・哲也の死後、心の傷を癒そうと立ち上がった夕実でしたが、新たな出会いを求めた相手・昂に裏切られ、再び深い悲しみに沈んでいました。しかし、哲也が遺した日記と、彼からの最後のメッセージを受け取ったことで、夕実はいかに自分が強く、困難を乗り越えてきたかを自覚します。
そして、1週間の時を経て、夕実の部屋には再び明るい光が差し込み、彼女は1年ぶりに職場へ復帰することに。出勤前、夕実が哲也の写真に語りかけると、まるでそれに答えるかのように、哲也の魂が彼女の隣に現れます。哲也は、これからも夕実を見守り続けると宣言し、彼女の新しい人生の始まりを、優しく見送るのでした。

見どころ

新たな一歩を踏み出す夕実の決意

1週間の時を経て、夕実の部屋には明るい光が差し込み、彼女は1年ぶりに仕事へ復帰しようと支度をしています。スタンドミラーでメイクを確認したり、ネックレスを選んだりする姿からは、前向きに新しい生活を始めようとする夕実の決意が伝わってきます。

亡き夫への「誓い」と自己成長

出勤前、哲也の写真に語りかける夕実。「私、とりあえず生きてみることにしたよ」「もう情けない姿見せてられないじゃない？『私は私の人生を生きなきゃ』だもんね」という言葉は、哲也のメッセージを受け止め、彼のためにも、そして自分のためにも、強く生きていくという夕実の決意を表しています。
休職期間を経て、職場に迷惑をかけるかもしれないと不安を抱きつつも、「何とかやってみる。応援してて」と語る彼女の姿は、大きな成長を遂げた「強い人」そのものでしょう。

亡き夫の「守護霊」宣言

夕実が玄関から一歩踏み出した瞬間、まるで彼女の新しい人生を祝福するかのように、哲也の魂が隣に現れます。そして、「じゃあもういっそ守護霊目指して頑張るか～っつって！」「あ、周りに変な男が寄ってきたらジャンジャン呪ってやるから安心してな！」と、ユーモラスに「守護霊」を宣言する哲也。
笑顔をもたらすと同時に、哲也がこれからもずっと夕実を見守り続け、彼女の幸せを願っていることを示しています。夕実には見えないけれど、常に隣にいる哲也の存在が、心に温かい余韻を残すでしょう。

▽ 彼の魂が完全に満足するには、まだまだ時間がかかりそうですね。でも、こんなにも深い愛情で見守ってくれる存在がいるなんて、本当に羨ましい限りです。夕実のこれからの人生が、哲也の願い通り、健やかで幸せなものでありますように。