出産で妻を亡くした父…娘が妊娠し「もし何かあったら…」怖くて仕方がなかった話

2025.10.29

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妊娠や出産は命がけですよね。ですが「医療が発達しているから」「みんな産んでいるから」などという理由で、出産を甘く見る人もいるもの。今回は出産で妻を亡くした父親が娘の妊娠を知り、怖くて仕方がなかった話をご紹介いたします。


谷崎慎介は成績トップの営業部のエース。仕事は順調な一方、妊娠中の妻・美雪に対する態度はイマイチ。美雪と両親学級に行く約束をしていたのに接待ゴルフを入れたり、出産前から「仕事が忙しいから育児はほとんどできない」と美雪に話したりしていました。そんなある日、トイレに行った美雪は自宅で出血します。
その後病院へ運ばれ、赤ちゃんは無事でしたが美雪は帰らぬ人となってしまいました。憔悴しきった慎介が居酒屋で飲んでいると、見ず知らずのサラリーマンが妊娠中の奥さんについてグチり、「いまどき出産で死ぬかっつーの!」と言っているのを聞いてしまいます。カッとなった慎介はサラリーマンと言い合いになり、「妊娠さえしなければ美雪は死ななかった」と自分を責めるのでした。
帰宅後、美雪の母・潤子から子どもをひとりで育てられるか尋ねられた慎介は、「育てられません」と伝え、子どもは義両親が引き取ることになります。母親からは義両親が引き取ってくれてよかった、再婚してまた子どもを作ればいいと言われます。さらに美雪との子は体が小さく、これからどんな病気が見つかるかわからないと言われた慎介は怒りますが、子どもは綺麗事だけでは育てられないのだから現実を見るよう冷たくあしらわれてしまいました。
そんな慎介がはじめて子どもに会いに行きます。生前の美雪の願いで美月と名付けられた我が子と対面した慎介は、自分が子どもを引き取ることを決心します。潤子もサポートしてくれ、環境を整えるために営業から庶務に異動します。元営業部のエースだった慎介は周囲からバカにされますが、美月より大切なものはありません。
そんな美月が5歳になったある日、交通事故に遭ったと連絡がきます。幸いケガは大したことありませんでしたが、慎介は美月にも何かあったら自分は生きていけないと再確認したのでした。
その後成長し、中学生になった美月は法事に出席しますが、親戚が慎介の母に「奥さんが出産で亡くなるなんて慎介くんも大変よね」と言っているのを聞いてしまいます。母親は病気で亡くなったと聞いていた美月は、自分のせいで美雪が死んだと責めます。
ある日些細なことで慎介とケンカした美月は、「私のせいでママが死んだんでしょ!?」「ママじゃなくて私が死ねばよかったのにね!」と抑えていた感情が爆発、夜に家を飛び出します。その後ガラの悪い男に絡まれた美月を助けた慎介は、「生まれてきてくれてありがとう」と美月への愛情を伝えました。
そんな美月も25歳になり、結婚が決まりました。美月の幸せはうれしい反面、複雑な気持ちになる慎介。結婚式で「パパの子どもに生まれて本当に幸せでした」と言われ、涙を流します。そんな美月の妊娠が発覚したのは、数か月前のことでした。

新しい命を授かった美月

怖くて仕方がなかった慎介

美月の妊娠はおめでたい反面、やはりよぎってしまうのが美雪のことでしょう。出産は何があるかわからないと身をもって知っているからこそ、怖くて仕方がなかった慎介。分娩室の前で一人、美月の無事を祈ったのでした。美月のためにたくさんお守りを買ってきた慎介が微笑ましいですね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

2025.10.29

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Written by Googirl編集部

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