実母からの言葉が胸に刺さり…「頼りにしてるんだから」出産で他界した妻の言葉を思い出した夫の話
妊娠や出産は命がけですよね。ですが「医療が発達しているから」「みんな産んでいるから」などという理由で、出産を甘く見る人もいるもの。今回は出産で他界した妻の言葉を思い出した夫の話をご紹介いたします。
谷崎慎介は成績トップの営業部のエース。仕事は順調な一方、妊娠中の妻・美雪に対する態度はイマイチ。美雪と両親学級に行く約束をしていたのに接待ゴルフを入れたり、出産前から「仕事が忙しいから育児はほとんどできない」と美雪に話したりしていました。そんなある日、トイレに行った美雪は自宅で出血します。
その後病院へ運ばれ、赤ちゃんは無事でしたが美雪は帰らぬ人となってしまいました。憔悴しきった慎介が居酒屋で飲んでいると、見ず知らずのサラリーマンが妊娠中の奥さんについてグチり、「いまどき出産で死ぬかっつーの!」と言っているのを聞いてしまいます。カッとなった慎介はサラリーマンと言い合いになり、「妊娠さえしなければ美雪は死ななかった」と自分を責めます。帰宅後、義母から子どもをひとりで育てられるか尋ねられた慎介は、「育てられません」と伝えるのでした。
慎介の母親の意見
「頼りにしてるんだから」
慎介の母の言う通り、子どもは綺麗事だけでは育てられません。心無い言葉にイラつきながらも「現実見なさい」と言い残され、美雪の言葉を思い出した慎介なのでした。人からの言葉が胸に刺さるのは、美雪の生前も亡くなった後も、ほかでもなく自分に覚悟や当事者意識が足りていないことをどこかで自覚しているからなのでしょうね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。