「私の人生終わったな…」いじめっこ女の悲劇【すれ違う家族】
悪事が明るみになり、ついに会社を解雇されてしまった佐々原。「因果応報」という言葉が頭をよぎった方もいるかもしれません。自分の地位を守るため、他人を蹴落としてきたカヨが、今度は崖の淵に立たされます。今回は、そんな佐々原の転落劇と、カヨの家庭で繰り広げられる問題を描いた話をご紹介します。
あらすじ
会社をクビになり、逆上した佐々原は、カヨが自分の解雇に関わっていたと確信し詰め寄ります。しかし、カヨは涼しい顔で佐々原を挑発。「恨むならツメの甘いご自身を恨みなよ?」と冷たく言い放ちます。自分の人生が終わったと絶望する佐々原を前に、カヨは一瞬、無表情になり何かを考える様子を見せるのでした。
一方、自宅に戻ったカヨは、母親のサキ子に最近の外出のことを問い詰められます。さらに、父親の竜之介がなかなか帰宅しないことに対し、カヨは不満を爆発させます。「パパは今日も帰ってこないの?」「…外で女と遊んでるんじゃないの?」。サキ子を問い詰めるカヨでしたが、何も言い返さない母親にいら立ち、部屋に閉じこもってしまいます。
自室でカヨは、「やっぱり弁護士になれば良かった!」と後悔の念を吐露。父親の教え通りに生きてきたのに、父親が自分から離れていくように感じることに強い不安を覚えます。その矛先は母親に向かい、「それもこれも全部ママのせい!」と激しい憎悪を募らせるのです。
そんな中、暗いリビングで一人佇むサキ子の元に、一通のはがきが届きます。それは乳がん検診の結果で「要精密検査」と書かれていました。
見どころ
衝撃的な解雇宣告とカヨの冷酷な嘲笑
これまで他人を陥れてきた佐々原が、ついに自分の犯した行いの報いを受けることになります。人事部長から解雇を言い渡された佐々原は、その場で崩れ落ちてしまいます。そんな佐々原に対し、カヨは「カ・ワ・イ・ソ・ウwwwww」と容赦のない言葉を浴びせるのです。この時のカヨの表情と言葉のギャップは、彼女の歪んだ性格を象徴しており、強烈な印象を与えます。
家庭内で募るカヨの孤独と歪んだ愛情
家庭内でも孤立感を深めています。滅多に帰宅しない父親に対し、「パパは私に興味がないの…!?」と不安を募らせるカヨ。父親の愛情を渇望するあまり、「パパの教え通りに生きてきたのに」と自分の努力が報われないことに苦しみを感じています。彼女の歪んだ愛情表現は、心を締め付けます。
母親サキ子に届いた不穏な知らせ
一人寂しく食卓につくサキ子の元に、「乳がん検診判定 要精密検査」と書かれたはがきが届きます。これまで家庭内で存在感を薄くしてきたサキ子に降りかかった思いがけない事実は、暗い影を落とします。バラバラになりつつある家族にどのような影響を与えるのでしょうか。
▽ 彼女の心の闇には、父親からの愛情不足という根深い問題が横たわっていました。そして、母親サキ子に突きつけられた予期せぬ現実……。それぞれが抱える問題が複雑に絡み合い、さらに深みを増していきます。