「私の人生終わったな……」いじめっこ女の悲劇【佐々原という女】

陰湿なイジメは、人の心を深く傷つけ、その後の人生に大きな影を落とす許されない行為です。「自分が気に入らない」という理不尽な理由で繰り返されるイジメの連鎖。もし、そんなイジメを長年続けてきた女性が、自分の過去と向き合うことになったら一体どうなるのでしょうか？今回は、衝撃的な展開を迎えた、「『私の人生終わったな……』いじめっこ女の悲劇」の「佐々原という女」の話をご紹介します。

あらすじ

ターゲットであるカヨを陥れるために、顧客と親密な関係を築こうと画策する佐々原の姿が描かれました。しかし物語は一転。佐々原の過去が明かされます。
5年前――。パンツスーツを身にまとい、化粧っ気もなく仕事に追われていた佐々原。恋人を作る余裕もなく、ストレスで体調を崩す毎日を送っていました。そんなある日、営業先でライバル会社の若い女性社員から「小汚いババアｗ」と容姿を侮辱され、さらには営業先の男性社員からも心ない言葉を投げかけられます。屈辱と悔しさに押しつぶされそうになった佐々原は、ひとり街をさまよい、気づけば歌舞伎町のホストクラブに足を踏み入れていました。そこでかけられた優しい言葉に心を癒された彼女は、次第に夜の世界へとのめり込んでいきます。
やがてホストにのめり込むため、キャバクラでも働き始めた佐々原は、「女の武器」を駆使して営業成績を伸ばし、会社でもトップの座を掴むようになります。今やその外見は、かつての真面目な姿とはまるで別人。そしてそんな彼女の隣には、無表情で彼女を撮影するカヨの姿がありました――。

見どころ

【過去】屈辱的な出会い

真面目に仕事に取り組んでいた佐々原が、ライバル会社の若手女性社員から「小汚いババア」と笑われるシーン。このひと言は、彼女の心に深く突き刺さり、自己肯定感を大きく揺るがします。さらに営業先の男性社員からの暴言が、彼女の自尊心を打ち砕いてしまいます。

【過去】夜の世界との出会い

傷つき、心に大きな空洞を抱えた佐々原は、偶然たどり着いた歌舞伎町のホストクラブで優しく迎えられ、次第にその言葉に癒されていきます。この運命のような出会いが、彼女の生き方を根底から変えていくきっかけとなります。

【現在】歪んだ成功と復讐心

キャバクラでの経験を武器に、営業でも結果を出し続けてきた佐々原。過去の屈辱を糧にトップへと昇り詰めたものの、その成功の裏には強い執着と復讐心がありました。「松井ごときに譲ってやるものかッ！」という激しい独白からは、復讐に燃える彼女の歪んだ執念がにじみ出ています。

過去の辛い経験をバネに這い上がってきた佐々原ですが、その過程で大切な何かを見失ってしまったのかもしれません。そんな彼女を無言で見つめるカヨの存在は、今後の展開に不穏な影を落としています。佐々原の壮絶な過去を知ることで、彼女の現在の行動に対しても、単なる加害者とは言い切れない複雑な感情が芽生えます。この先、佐々原とカヨの関係はどうなっていくのか――目が離せません。