「名前なら決めたけど？」ルンルンで命名書を持ってきた不倫夫に現実を見せた話【献身的な夫】

「ただ、乙葉の力になりたい」――そう言って、編集の仕事を辞め、専業主夫になることを提案してくれた夫・司。多忙な日々を送る人気作家の乙葉にとって、彼の申し出はまさに救いの光でした。家事全般を完璧にこなし、仕事に集中させてくれる司のおかげで、乙葉の生活は一変。さらに、待望の赤ちゃんを授かり、二人は幸せの絶頂にいました。
しかし、そんな順風満帆な日々の裏側で、乙葉は信じられない事実に気づき始めるのです……。

あらすじ

人気作家である乙葉は、編集者として働く夫・司と結婚します。多忙な乙葉を気遣い、司は専業主夫となり、家事から仕事のサポートまで献身的にこなします。彼の支えのおかげで、乙葉は体調も回復し、仕事も順調そのもの。
さらに、二人の間に新しい命が宿り、司は喜びを爆発させ、より一層乙葉を大切にしようとします。妊娠中も仕事を続ける乙葉を、司は甲斐甲斐しくサポート。乙葉は、仕事も家庭もまさに順風満帆だと感じていました。しかし、妊娠8ヶ月を迎えたある日、乙葉は仕事部屋で長い髪の毛を見つけます。それは、明らかに乙葉のものではない髪の毛でした。

見どころ

予期せぬ提案

司から飛び出した「専業主夫になりたい」という予期せぬ提案。いつも仕事に忙しい乙葉を心配する優しい言葉は、まるで少女漫画のヒーローのようです。乙葉はもちろん、彼の予期せぬ提案に心を掴まれるのではないでしょうか。

献身的なサポート

結婚後、司は言葉通り、料理、洗濯、掃除といった家事全般をこなし、さらに仕事中の乙葉に差し入れを用意したり、元編集者として作品にアドバイスを送ったりと、まさに献身的なサポートを見せます。彼の甲斐甲斐しい姿は、乙葉にとってどれほど心強かったことでしょう。この幸せな時期の二人の様子に、心が温まります。

落ちていた長い髪

幸せな時期は、一本の長い髪によって一変します。乙葉のものではないその髪は、穏やかな日常に隠された脅威をもたらします。妊娠中で心が敏感になっている乙葉にとって、この発見は大きな不安となるでしょう。この髪の毛が意味するものは一体何なのか……。不安が押し寄せます。

▽ 専業主夫として乙葉を支えたいという司の言葉に感動し、結婚を決めた乙葉。言葉通り、彼は献身的にサポートをしてくれます。しかし、幸せな日々は長くは続きません。仕事部屋で発見された一本の長い髪。それは、これまで乙葉が見てこなかった夫の“別の顔”を暗示しているのではないでしょうか。