托卵の何が悪いの? 不倫相手の子どもを産んだ女性の話【生活死守のためのご機嫌取り】
「私は、完璧な人生のシナリオのため、より優秀な遺伝子を求めているだけ――」。これは、目的のためなら手段を選ばない一人の女性が、不倫相手の子どもを出産した「托卵」という衝撃的な選択をしたお話。今回は「托卵の何が悪いの? 不倫相手の子どもを産んだ女性の話」の見どころをお届けします!
あらすじ
娘の姫華が幼稚園でお友達を叩いたと聞き、ショックを受ける主人公の美咲は、二度と問題を起こさないよう姫華に言い聞かせます。そして、姫華が問題を起こしたのは「お友達のほうがけしかけてきたから」だと、他責思考で自分の娘の非を認めようとしません。
夫の翔太が帰宅すると、美咲は夫の好物を作ってご機嫌を取り、夫婦円満を保つことで「完璧な生活」を守ろうとします。食事中も寝かしつけの時間になっても、美咲の姫華に対する厳しさと、翔太の甘さが対照的で、夫婦間のすれ違いが浮き彫りになるのでした。
見どころ
娘への過度な期待と他責思考
幼稚園で友達を叩いた姫華に対し、美咲は「もう二度とママに恥をかかせないでちょうだい」と、自分の体面を優先する言葉を投げかけます。さらに、姫華が問題を起こしたのは「お友達のほうが相当けしかけてきた」からだと、都合の良いようにとらえ始めるのでした。
夫婦円満のための「ご機嫌取り」
姫華の件で翔太の機嫌を損ねたと考えた美咲は、夫の好物を作って「ご機嫌取り」をします。美咲は「夫婦円満でいなきゃ、この完璧な生活を守れないものね」と内心でつぶやき、自身の完璧な生活を守るためだけに夫婦関係を取り繕っている様子ですね。
夫婦間のすれ違い
姫華の寝る時間になっても遊びたがる姫華と、それを許そうとする翔太に対し、美咲は「ダメよ、生活リズムはきっちりさせないと」と一蹴し、姫華を連れてリビングを去ります。美咲の娘への厳しさと、それに対する翔太の甘さ、そして美咲の「本当、姫華に甘いんだから」というどこか冷めた視線が、夫婦間の深いすれ違いをうみそうです。
▽ 娘の行動を他者のせいにして正当化し、自己の「完璧な生活」を守るためだけに夫の機嫌を取ろうとする美咲。夫婦間の価値観のすれ違いが顕著になる中で、美咲の他責思考は今後どのような波乱を巻き起こすのでしょうか。