托卵の何が悪いの? 不倫相手の子どもを産んだ女性の話【姫華は私の天使なのに】
「私は、完璧な人生のシナリオのため、より優秀な遺伝子を求めているだけ――」。これは、目的のためなら手段を選ばない一人の女性が、不倫相手の子どもを出産した「托卵」という衝撃的な選択をしたお話。今回は、そんな完璧主義な女性が、思い通りにならない子どもの行動に直面し、その「完璧な人生」に綻びが生じるエピソードをご紹介します。
あらすじ
夫ではなく不倫相手の子どもである姫華を産んだ美咲は、彼女を「私の天使」だと溺愛していました。幼稚園の遠足に向け、姫華の希望する「くまさんキャラ弁」を「誰よりも可愛くて凝ったお弁当にしないとね」と張り切って準備する美咲。
しかし、そんな「完璧な母親」を自負する美咲を、予期せぬ問題が襲います。幼稚園で姫華がお友達を叩いて泣かせてしまったという知らせを受け、美咲は衝撃を隠せません。自分の子育ては完璧なはずだと信じていた美咲は、ヒステリックに姫華を叱りつけ、怒りを抑えきれないのでした。
見どころ
美咲の「完璧な子育て」像
世界で一番かわいい自分の娘。そのために一生懸命かわいいお弁当をつくる親心は分かるのですが、どうやら「誰よりも凝ったお弁当」や「見劣りするわけにいかない」と、美咲の完璧主義も見え隠れしていますね。
衝撃の「問題」発覚
自分の「完璧な子育て」に絶対の自信を持っていた彼女にとって、姫華がお友達を叩いて泣かせたという事実は、まさに青天の霹靂でした。美咲が理想とする「完璧な人生」に、予期せぬ「汚点」が生じた瞬間であり、彼女の動揺が隠せません。
「人生の汚点」とヒステリックな母親
姫華がお友達を叩いたという事実を「私の人生の汚点」だと捉えた美咲は、自宅で姫華をヒステリックに叱りつけます。娘を責め立てる美咲の姿からは、自分の思い通りにならない子どもを許せないという怒りが伝わってきます。
▽ 美咲は姫華に異常なほどの執着を見せていますね。我が子と言えど別人格の人間であるのに、思い通りになるはずがないことを理解できていません。このままでは姫華の心が心配になりますね。