娘の誕生日より推し活!?　アイドルに夢中になった男の末路【何も分かってない】

子育て中の夫婦にとって、互いの協力は不可欠ですよね。しかし、パートナーが自分の趣味に夢中になりすぎて、子育てに非協力的になったり、妻の気持ちを理解しようとしなかったりしたら、夫婦関係に大きな亀裂が生じてしまうこともあります。
今回は、アイドル推し活に熱中するあまり、妻の苦悩に気づかない夫と、その夫に苛立ちを募らせる妻の話、「娘の誕生日より推し活!? アイドルに夢中になった男の末路」をご紹介します。

あらすじ

アイドル「椎奈リオリ」の熱狂的なファンである夫の純。彼の推し活が原因で、若菜は「子どもを産んでから冷たい」と純に言われるなど、夫婦関係はぎくしゃくしていました。純は、家事や育児をこなしてはいるものの、リオリグッズで家が溢れかえっていたり、車に乗ればリオリの曲がエンドレスで流れてきたりと、どこにいてもリオリの存在を感じさせます。若菜は、そんな純の言動に「おかしくなりそう」と頭を抱え、自分の心が狭いだけなのかと悩んでいました。
ある日、純は若菜に、県外で行われるリオリのライブへの参加を打診します。過去に県外遠征はしないと約束していた純に対し、若菜は不信感を募らせ、彼の「何も分かってない」態度に苛立ちを隠せないでいました。

見どころ

純の身勝手な「推し活」と若菜の苦悩

純は、家事や育児をこなしてはいるものの、家中のリオリグッズや、車内でエンドレスで流れるリオリの曲など、生活のあらゆる場面で「推し」の存在を主張します。
若菜は「どこにいてもリオリリオリでもうおかしくなりそうっ…」と頭を抱え、自身の心が狭いだけなのかと悩むほどです。純の身勝手な「推し活」が、若菜に精神的な負担を与えていることを明確に示しており、共感を呼ぶでしょう。

「約束」を軽視する純の無責任さ

純は、過去に「県外遠征はしない」と若菜と約束していたにもかかわらず、リオリのライブの「ライブの日程表」を若菜に見せ、「行ってもいい？」と打診します。
若菜が「許可するわけないでしょ」と怒ると、純は「聞くのもダメなの？」と、約束を軽視し、若菜の感情を理解しようとしない無責任な態度を見せます。このやり取りは、純が若菜の言葉を真剣に受け止めておらず、夫婦間の信頼関係が損なわれていることを示唆しています。

若菜の「何も分かってない」という絶望感

若菜が「純さ 私が言ったこと ほんとにちゃんと分かってる？」と問い詰めても、純は「わ 分かってるよ！」と答えるばかり。そして、純が逃げるようにその場を去った後、若菜は「うすうすそんな気はしてたけど…たぶん純 何も分かってない…」と、純が自分と夫婦関係の深刻さに全く気づいていないことに絶望します。
このモノローグは、若菜が抱える孤独感と、純への諦めにも似た感情を表現しており、強い共感を抱かせるとともに、夫婦関係の破綻を予感させます。

▽ 反省したはずの純ですが、県外遠征の打診を若菜にしてくるなど、その言動は変わりません。それを聞かれること自体が若菜のストレスになっていることに、純はまだ気が付かないようです。果たして、純は本当に大切なものに気づき、若菜と向き合うことができるのでしょうか。