うまくいってると思ったのに…妻に離婚を言い渡された話【「完璧な夫」だったはずなのに】
共働きにもかかわらず、家事も育児も妻に押しつけ、自分の苦労だけを誇る夫・圭介。無関心と無理解が積もり積もって、ついに妻・麻里の怒りが爆発します。そしてその瞬間、夫は初めて、自分のしてきたことの重大さに気づき始めるのです。
今回は、うまくいってると思ったのに…妻に離婚を言い渡された話の中から、一人になった完璧な夫の話をご紹介します。
あらすじ
圭介は、妻の麻里と娘の莉奈と幸せな家庭を築いていると信じていました。彼は自分のことを「完璧な夫」だと得意げに思っていましたが、ある日、麻里は突然離婚届を突きつけます。「嘘だ…」と動揺する圭介に対し、麻里はすでに固い決意を抱いており、「往生際が悪いわね」と冷たく言い放ちます。麻里は、圭介のモラハラの証拠をすでに集めており、裁判になっても彼が不利になることを告げます。そして、すでに荷物を運び出し、娘と共に二度と戻らないことを告げ、離婚届にサインするよう強く求めます。
麻里の周到な準備に衝撃を受ける圭介。さらに麻里は、莉奈が以前から抹茶味が苦手だったという思いがけない事実を告げます。サービスエリアで莉奈に抹茶のソフトクリームを買った際の、温かいはずの記憶が歪んでいくのを感じる圭介。
麻里が去り、一人残されたリビングで、圭介は過去の出来事を振り返ろうとしますが、莉奈の表情がまるで靄がかかったように思い出せません。彼はここで「俺は…何もわかっていなかったのか?」とやっと気づきました。
「完璧な夫」だったはずの男に残されたのは、散らかった部屋と空っぽのリビングだけでした。
見どころ
離婚届を突きつける妻
麻里は、圭介の拒否にも動じません。すでに離婚に向けて周到に準備を進めていた麻里は、ボストンバッグを抱え、娘の莉奈と共に家を出ることを告げます。圭介と離れることになんの未練もないようですね。
思いがけない告白
去り際に、麻里は衝撃的な事実を告げます。「あの子ね…抹茶味は昔から苦手で食べたことないわよ」。サービスエリアで莉奈に抹茶味のソフトクリームを買った楽しい思い出が蘇る圭介は、その言葉に愕然とします。これまで家族関係をしっかり理解していなかった証拠です。
記憶に曇りが…
麻里が去り、一人リビングで立ち尽くす圭介。莉奈との楽しい記憶を辿ろうとしますが、なぜか二人の表情が思い出せません。まるで記憶に靄がかかったように、細部が曖昧なのです。そして、彼は根本的な疑問に突き当たります。「俺は…何もわかっていなかったのか?」。
▽「完璧な夫」を自負していた圭介に残されたのは、散らかった部屋と冷たいリビングだけでした。麻里の周到な準備からは、彼女が長年苦しんでいたことが窺えます。せめて養育費はしっかり払ってもらいたいですね。