次期社長夫人の座を狙う部下に勝ち目なし? 初恋の女性を一途に思い続けている男性の話

昔付き合っていた人が、不慮の事故で亡くなる。そんな悲しい経験をすると、自暴自棄になってしまったり、新しい恋愛や夢を諦めてしまったりと、人生が一気に変わってしまうようです。今回は、初恋の女性を一途に思い続けている男性の話をご紹介いたします。
主人公・莉乃は悲しい過去を抱えながら生きています。時は遡ること、16歳のとき。高校生のときに出会ったバスケ部のエース・翔に告白されて付き合うことになった莉乃。イケメンでモテる翔でしたが、一途に莉乃のことを愛してくれていました。校内一ベストカップルと呼ばれ、翔の家族とも仲良くなった莉乃は、幸せな日々を過ごしていました。
勉強が得意だった莉乃は、テスト前になると翔の家で勉強を教えてあげて、そのあとは夜ごはんをご馳走してもらうのが日課に。翔の家族からも気に入られており、特に翔の弟・嵐は莉乃に懐いていました。
そして2人は同じ大学に進学。莉乃は検事を目指し、翔は立派な跡継ぎになることを夢見て、大学生活がスタートしました。大学生活は充実しており、幸せそのもの。そんなある日、翔からプロポーズをされた莉乃。結婚は2人が夢を叶えてからしてほしいというものの、莉乃が他の男にとられないように結婚の予約をした翔。プロポーズに加えて翔から指輪ももらい、莉乃は幸せを噛み締めていました。
そしてプロポーズから1週間後、バイク通学をしていた翔が事故に遭ってしまいます。莉乃は慌てて病院に駆けつけたものの、翔は即死だったようですでに息を引き取っていました。パニックに陥った莉乃は自暴自棄になり「私も翔と一緒に逝く」と泣き叫びますが、嵐に「いい加減にしろ!」「そんなことを兄貴が望んでると思うのか!?」と言われて我にかえります。
翔を失ってからの莉乃は、ほとんど口を聞けないくらいに憔悴してしまいました。何度か嵐が訪ねてきたものの会う気になれず、検事になる夢もどうでもよくなってしまい、あれから8年が経過しました。今は派遣社員として働いているものの、いまだに誰のことも好きになれず、翔のお墓参りに行くと涙が溢れてしまいます。
そんなある日、派遣先として紹介されたのは翔のお父さんの会社でした。複雑な思いを抱えながらも、働くことを決めた莉乃。初出勤の日、社内を案内してもらっていると、この世にはいないはずの翔の姿を見つけて、莉乃は思わず抱きついてしまいます。嵐がフォローして助けてくれたものの、翔とそっくりな姿に成長した嵐を見て、莉乃は動揺を隠せません。
その様子を見た女性社員の彩音に目をつけられた莉乃は、嫌味を言われてさらに大量の仕事を押し付けられてしまいます。残業覚悟で気合いで乗り切ろうと頑張る莉乃のもとに、嵐がやってきて一緒に手伝ってくれました。
仕事を終えた頃には、すでに終電を逃していました。ふと莉乃の指に目をやった嵐は、薬指に指輪をしていることに気づきます。その指輪は翔にもらったものだとすぐにわかり「まだそれつけてんの?」と聞いた嵐。莉乃は新しい彼氏を作るつもりはなく、死ぬまで外さないと伝え、嵐は複雑な表情を浮かべます。
莉乃はデスクで寝てしまい、職場で朝を迎えました。するとそこへ彩音が出勤し、2人が泊まったことを知ります。膨大な量の仕事を莉乃に押し付けたことを指摘された彩音は、そんな頼みごとはしていないと嘘をつきますが、嵐の対応は冷たいまま。嵐に思いをよせる彩音は、2人の関係性を問い詰めようとしますがあしらわれてしまい、彩音は莉乃への怒りが込み上げます。
残業をした日から、女性社員からの嫌がらせを受けるようになった莉乃。ある日、仕事のミスを莉乃のせいにされて叱られてしまいますが、それは女性社員が仕組んだ罠でした。
落ち込む莉乃を見た嵐が食事に誘うものの、親しくされることを迷惑だと伝える莉乃。するとそこへ彩音が現れて、勝手に同席します。彩音は、莉乃の前で嵐と仲の良さを見せつけようとしますが、嵐は塩対応。しかし、2人の様子を見て気まずくなった莉乃は店を出てしまいました。追いかけようとする嵐でしたが、彩音に話があると引き止められてしまい……。
嵐の想い









初恋の相手
莉乃との関係を問い詰めると、初恋の人ということをあっさり認めた嵐なのでした。初恋の人を思い続ける男性の心を奪うのは、ほぼ不可能に近いですよね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。