美人になっても、幸せになれず、なにもかも失った話【私を否定しないで!】
自分磨きに終わりはないって言うけれど、外見を磨くことばかりに囚われてしまうと、いつの間にか大切な何かを見失ってしまうのかもしれません。今回ご紹介するのは、外見至上主義のアヤナを主人公にした話です。彼女は、地味で容姿に恵まれないトモエを貶めることで自分の価値を保っていました。しかし、トモエを陥れようと企んだ行動が思わぬ事態を招き、自らの首を絞めることになります。追い詰められたアヤナは、幸せになるために新たな整形を決意しますが、周囲の反応は冷たく、次第に孤立を深めていきます。今回は、そんなアヤナが、美しくなっても幸せになれず、すべてを失っていく様を描いた話の中から自分が否定されてしまうアヤナの葛藤をご紹介いたします。
あらすじ
美しくなるために整形を繰り返してきたアヤナ。しかし、そのことが周囲に知られてしまい、信頼も仕事もすべて失ってしまいます。追い詰められたアヤナは、自分を否定する周囲の人々に激しい言葉をぶつけ、暴走してしまいます。そんな彼女を止めに入ったのは、かつてアヤナが見下していたトモエでした。見違えるほど垢抜けたトモエは、アヤナの味方となり、彼女を必死にかばいます。
見どころ
「どうして…」突然の味方に戸惑うアヤナ
自分を否定する人々に対し、感情的に反発するアヤナ。そんな彼女を止めたのは、ずっと見下していたはずのトモエでした。そして、いつの間にか垢抜けて美しくなったトモエは、アヤナに代わって周囲の人々に謝罪までしていたのです。その事実を突きつけられたアヤナは、混乱し、呆然と立ち尽くします。一体なぜ、トモエは自分をかばうのか、その真意が分からず戸惑いを隠せません。
優しい言葉をかけるトモエ
アヤナの行いで迷惑をかけたインターン先や大学の先生に、謝罪をして回っていたトモエ。その理由は、「一緒にいたのにアヤナちゃんのこと支えてあげられなかったから」というものでした。過去にひどい仕打ちを受けていたはずのトモエの言葉は、まるで慈愛に満ちた聖母のようです。そして、そんなトモエの行動は、周囲の人々からの好感度をさらに高めていきます。
間違いに気づいたアヤナ
アヤナがした嫌がらせをすべて知っているはずなのに、優しく微笑み、アヤナの手を握るトモエ。その慈愛に満ちた態度と、周囲から愛されるトモエの姿を目の当たりにし、アヤナは衝撃を受けます。そして、アヤナは今まで自分が信じてきた「見た目がよければ幸せになれる」という考えが、すべて間違いだったのかもしれないと気づき始めます。
▽自分の外見を磨くことに執着し、他人を見下すことで自身の価値を保っていたアヤナ。しかし、トモエの予想だにしない行動は、そんなアヤナの価値観を揺るがします。外見を磨いても幸せになれなかったアヤナと、内面を磨くことで美しさまで手に入れたトモエ。対照的な二人の姿は、本当の美しさとは何かを考えさせられます。