美人になっても、幸せになれず、なにもかも失った話【綺麗になったのに…どうして?】
人にどう見られるかを常に気にするアヤナは、自分を肯定するために、容姿に気を遣わない友人のトモエを見下していました。しかし、トモエを貶めようとしてネットに投稿した内容が原因で、アヤナは大学やインターン先の会社から厳しく責任を問われることになります。母親が一緒に謝罪してくれましたが、アヤナに反省の色は見えず……。今回は「 美人になっても、幸せになれず全てを失った話」の中から綺麗になったのに満たされないアヤナの葛藤をご紹介いたします。
あらすじ
大学やインターン先での問題が発覚し、謝罪することになったアヤナ。しかし、家に帰っても反省する様子はなく、心配する両親にも心ない言葉を投げかけます。父親に頬を叩かれてもなお、自分の容姿を気にするアヤナは、なぜ自分が満たされないのか理解できずにいました。そんな中、トモエから心配のLINEが届き、アヤナは自分が幸せになれない理由をある結論付けます。そして、母親に新たな頼みごとをするのでした。
見どころ
満たされない心の叫び
叩かれた頬が赤く腫れても、アヤナが気にするのは「顔が歪んだらどうしよう」ということばかり。ファンデーションで慌てて隠し、完璧な自分の顔を見て安堵するも、涙が溢れてきます。どれだけ努力して美しい顔を手に入れても、心は満たされず、「なんで私は満たされないの?」「ただ、幸せになりたいだけなのに」と、その心の葛藤が痛いほど伝わってきます。
孤独に揺れるアヤナ
「心配してくれる友達も愛してくれる彼氏もいない。もうどうすればいいのか、わからない!」と涙ながらに呟くアヤナ。美しい容姿を手に入れたにもかかわらず、彼女には心を通わせる友人も、愛情をくれる恋人もいませんでした。孤独の中にいる彼女のシルエットが、より一層その切なさを際立たせています。
新たな企み
母親からの心配の言葉に「うん、わかってるよ」と答え、ドアを開けたアヤナ。嬉しそうな母親の顔とは対照的に、アヤナの顔には不気味な笑みが浮かんでいます。「私、今度こそ幸せになりたいの」という言葉とともに見せるその笑顔は、彼女がまた何かを企んでいることを示唆しており、見る者に強い不安を抱かせます。
▽大学やインターン先でのトラブル、そして家族との衝突を経ても、アヤナの視点は「自分がまだ完璧に綺麗ではないから幸せになれない」という一点に集中しているようです。トモエの優しさが届かないアヤナの心は、今後も容姿への執着から抜け出せないでいることが読み取れます。