美人になっても、幸せになれず、なにもかも失った話【インターンってめんどくさい】
「美人になっても、幸せになれず、なにもかも失った話」は、外見に執着し、整形によって美しさを手に入れた主人公アヤナが、地味な同級生トモエを常に意識し、自らの優位性を誇示しようとする話です。トモエの恋人を奪い、あらゆる場面でマウントを取り続けるアヤナの行動はエスカレートしていきます。かつて出会った眼鏡の男性がハイスペックなイケメンであることが判明し、アヤナは早速彼にアピールを試みます。今回は、そんなアヤナのさらなる深みに迫るインターンシップの話をご紹介いたします。
あらすじ
インターン最終日、打ち上げに参加したアヤナは、職場でも人気を集めるトモエに不満を募らせていました。ちやほやされるトモエを横目に、アヤナは「ブスでダサいトモエがなぜ」と内心苛立ちを覚えます。そして、その感情が爆発し、トモエの私生活に関する情報をわざとらしく暴露してしまいます。周囲がドン引きする中、アヤナは涼しい顔でその場をやり過ごします。打ち上げが終わり、トモエと別れたアヤナは、偶然にもトモエを迎えに来た高級車に乗る男性が、以前アヤナが惹かれたイケメンであるタカヤであることに気づきます。自分を差し置いてトモエが彼と親密にしていることに、アヤナの嫉妬は頂点に達し、衝動的に二人の写真を撮ってしまいます。
見どころ
インターンってめんどくさい
インターンも終盤に差し掛かり、アヤナは仕事に対して倦怠感を覚えているようです。タカヤがほとんど会社に来なくなったことに対して、アヤナは「別にどうでもいいんだけど」とつぶやきますが、その後に続く「私よりもトモエを贔屓してるところが気に入らないのよね」という言葉から、彼女の根底にあるのは常にトモエへの対抗心であることが伺えます。仕事への集中力を欠き、周囲の社員を困惑させるアヤナの姿は、彼女が美貌を鼻にかける一方で、内面の未熟さや承認欲求の強さを露呈しています。
割り箸に込めた嫉妬
打ち上げでちやほやされるトモエを見て、アヤナの嫉妬はついに限界に達します。「可愛い…美人な私じゃなくて…!」という心の叫びとともに、アヤナは手に持っていた割り箸をへし折ってしまいます。彼女の内なる怒りや焦りを象徴しているようです。そして、その直後にトモエの私生活を暴露するという、悪意に満ちた行動に出てしまいます。アヤナの美しさとは裏腹に、彼女の心の中には醜い感情が渦巻いていることが表れている場面です。
▽ 美しさを手に入れてもなお、満たされないアヤナの承認欲求は、周囲の人々を巻き込みながら、さらにドロドロとした展開へと突き進んでいきます。内面の空虚さを埋めることができないアヤナの姿は、見た目だけでは決して幸せになれないということを痛感させられます。