人は見た目が10割！　美人になっても、幸せになれず、なにもかも失った話【私にしない…の？】

「人は見た目が10割」――そんな言葉を信じて疑わない主人公・アヤナ。美容に手をかけ、誰からも羨まれるような美貌を手に入れた彼女でしたが、心は満たされず、どこか虚しさを抱えていました。そんな中、親友であるトモエの彼氏・須田に、歪んだ優越感を示すような行動に出てしまうのです。今回は、そんなアヤナの衝撃的な行動と、その裏に隠された複雑な感情をご紹介します。

あらすじ

トモエに釣り合わない彼氏を奪ってしまおうと画策したアヤナは、お酒の力を借りて須田と一夜を共にします。翌朝、ベッドで目覚めた須田に、昨夜の甘い時間を囁くアヤナ。しかし、彼は全く覚えていません。焦る須田に対し、アヤナはさらに追い打ちをかけます。自分の犯した過ちに青ざめ、トモエに知られたくない一心でアヤナに口止めを頼む須田。その言葉を聞いたアヤナは、自分が都合の良い存在としてしか見られていなかったことに気づき、愕然とするのです。須田に「わかった」と告げたアヤナでしたが、その心中には別の思いが渦巻いていました。そして後日、アヤナはトモエに全てを告白するのです。

見どころ

「私、幸せ…！」の裏にある歪んだ感情

親友の彼氏の腕の中で、幸せそうに微笑むアヤナ。しかし、その表情の奥には、満たされない自己肯定感と、トモエへの複雑な感情が入り混じっているように感じられます。美貌を手に入れても得られなかった心の平穏を、他人のものを奪うことで得ようとする彼女の歪んだ心理が垣間見えます。

「トモエには黙っててくれないか⁉」に突きつけられた現実

必死な表情でトモエへの口止めを懇願する須田。その言葉は、アヤナにとって衝撃的なものでした。「私と寝ておいて…トモエがいいって言うの⁉」という心の叫びが聞こえてくるようです。自分がただの都合の良い相手としてしか見られていなかったという残酷な現実に、アヤナが初めて直面する瞬間です。

涙ながらの告白に隠された悪意

「トモエごめん…私、ナオトくんと寝ちゃった…」と涙ながらにトモエに告白するアヤナ。一見すると罪悪感に苛まれているようにも見えますが、（「わかった」とは言ったけど「黙っておく」とは言ってないもんね）という彼女の行動には計算された悪意が感じられます。悲劇のヒロインを演じながら、親友を陥れようとするアヤナの恐ろしさが際立ちますね。

▽ 自分が選ばれなかったという屈辱感から、須田との関係をあっさりとトモエに暴露したアヤナ。彼女の行動は、美しさだけでは得られない心の闇を描き出しています。この一件を通して、アヤナは一体何を得て、何を失うのでしょうか。彼女の歪んだ愛の行方から、目が離せません。