愛妻家で有名な社長が、地味な女社員と不倫していた!?【冷たい部屋】
社内外で愛妻家として評判の社長が、不倫に手を染める「愛妻家で有名な社長が、地味な女社員と不倫していた!?」、誰もが羨む愛妻家社長の宮田と、地味な女性社員・小野の不倫関係にあります。その小野と意外な趣味で意気投合し、楽しい時間を過ごした宮田は、帰宅して現実を突きつけられます。妻の由紀菜が待つ自宅の冷たい空気と、心ない妻の態度に、宮田の心はさらに離れていくのです。
あらすじ
深夜、映画談義に花を咲かせ、すっかり遅くまで話し込んでしまった宮田。楽しい時間はあっという間に過ぎ、ほろ酔いで帰路につきます。自宅の玄関を開け、リビングへと向かう足取りはどこか弾んでいます。しかし、電気をつけたリビングには誰もいない静寂が広がり、新婚当初の幸せな光景がフラッシュバックします。現実の冷たい部屋に、宮田は妻の由紀菜にどうでもいいと思われている事実を再認識するのでした。以前の朝帰りも問い詰められなかったことを思い出し、自身のシャツについた小野の口紅の跡を見て、宮田は「俺が浮気していい理由にはならない」と自身を責めます。
見どころ
新婚時代の幸せな記憶
宮田がリビングの電気をつけようと手を伸ばした瞬間、新婚時代の光景がフラッシュバックします。ソファに座り、笑顔で「あ、おかえり~!」と迎えてくれた由紀菜。楽しそうに話を聞いてくれた妻の姿は、今の冷え切った夫婦関係からは想像もできないほど幸せそうです。このギャップが、宮田の心の寂しさをより一層際立たせています。
妻にどうでもいいと思われている現実
フラッシュバックの後、明るくなったリビングに誰もいない現実を目の当たりにした宮田は、「…あぁ、そうだった」「俺、由紀菜にどうでもいいと思われてんだった」と自嘲気味に笑います。新婚当初の幸せな記憶との対比で、今の夫婦関係がどれほど冷え切っているかが痛いほど伝わってきます。妻の由紀菜からの無関心が、宮田の心をさらに孤独にさせていくのです。
浮気相手の口紅に残る罪悪感
浮き上がっていた心が完全に萎え、風呂に入ろうとシャツを脱いだ宮田は、襟に小野の口紅の色が少しついていることに気づきます。それを見た宮田は、バーで小野と会ったことを思い出し、「いや、だからって俺が浮気していい理由にはならないだろ! 俺の馬鹿!」と自身を責め立てます。この言葉からは、たとえ夫婦関係が冷え切っていても、浮気をしていることへの罪悪感や葛藤が読み取れます。
▽家庭内での孤独と、外での心の安らぎ。どちらも彼にとっては現実であり、どちらを選び取るのか、彼の心の揺れ動きに目が離せません。冷え切った関係の妻と、趣味で意気投合した不倫相手。彼の心は、一体どちらへと傾いていくのでしょうか。