プレゼントなんかいらない! 夫が「離婚危機」に直面して初めて気づいたこと【お金よりも育児を…】
妻や我が子を大切に想う夫は理想的ですが、もしその「大切にするための行動」が、妻の本当の願いとすれ違っていたら、どうなるでしょうか? 妻と子どもに不自由ない生活を送らせたいと願う健吾は、転職し副業も始めてバリバリ働きますが……。
今回は、「妻子を気遣っているつもりだった夫が、決定的な間違いに気付いた話」をお届けします。
あらすじ
双子が生まれ、さらに仕事に邁進する健吾は、残業や週末の家庭教師など、副業にも力を入れ始めます。ある日、疲れて帰宅した健吾は、さつきに風呂の準備を頼みますが、さつきはまだだと答えます。双子の育児に追われ、家事が回っていない様子のさつきは、健吾に風呂洗いを頼みますが、健吾は「一日働いて疲れて帰ってきたのに」と不満げです。
さつきは「お金より育児を一緒にやってほしい」と本音を漏らしますが、健吾にはその考えが理解できないよう。会社では同僚たちに心配されますが、健吾は「妻は専業だから大丈夫」と意に介しません。やがて、さつきは健吾に健診への同行を頼みますが、健吾は仕事が立て込んでいると一蹴してしまうのでした。
見どころ
健吾の「稼ぎたい」という独りよがりな思い
双子が生まれたことで、さらに仕事への意欲を燃やす健吾。残業や週末の副業にまで手を出し、家族のために、と邁進しています。疲れているはずなのに、どこか達成感に満ちた健吾の表情からは、彼が家族を養うことに強い責任感を感じていることが伝わってきます。しかし、その「良かれと思って」の行動が、今の家族にとって本当に必要なことなのか、疑問を抱かせますね。
さつきのSOSと健吾の無理解
双子の育児に追われ、家事がままならないさつきは、健吾に「お金より育児を一緒にやってほしい」と、切実な思いを伝えます。双子を抱きながら困り果てた様子のさつきの表情は、彼女が限界に近づいていることを物語っています。
しかし、健吾は「稼いでいるのはお前たちのため」と、さつきの訴えに全く耳を傾けようとしません。二人の間で埋まらない価値観の溝が、深刻な問題へと発展していくことを予感させます。
周囲の心配と健吾の無自覚
会社で同僚たちから、双子が生まれたばかりなのに残業や副業ばかりしていることを心配される健吾。しかし、健吾は「妻は専業だから大丈夫」「時間はあるから」と、笑顔で彼らの心配を一蹴します。同僚たちの困惑した表情は、客観的に見て健吾の行動が問題であることに気づいているよう。しかし、健吾本人はそれに全く気づかず、自分の頑張りが家族にとって最善だと信じ込んでいる様子です。
▽ 双子を授かり、家族のためにと働き続ける健吾と、双子のワンオペ育児に疲弊していくさつき。さつきは「お金よりも育児を一緒にやってほしい」と本音を訴えますが、健吾にはその気持ちが届きません。