プレゼントなんかいらない! 夫が「離婚危機」に直面して初めて気づいたこと【妻子のために頑張るぞ!】
妻や我が子を大切に想う夫は理想的ですが、もしその「大切にするための行動」が、妻の本当の願いとすれ違っていたら、どうなるでしょうか?不自由ない生活を送らせたいと願う夫の行動が、思わぬ方向へと進んでいくのですが……。今回は、双子を授かった夫婦、健吾とさつきの話をご紹介いたします。
あらすじ
双子を授かった健吾は、何不自由なく子どもを育てようと決意し、妻さつきの妊娠後期に突然、転職を決意したことを告げます。収入を増やすためという健吾の言葉に、さつきは驚きと動揺を隠せません。里帰り出産もやめ、健吾の育児休暇をあてにしていたさつきは、遠方の実家も頼れない状況で不安を募らせます。行政サービスを頼むことを提案するさつきでしたが、健吾は「お金がかかる」「将来のために節約すべき」と一蹴。妻が専業主婦になるのだから大丈夫だと、さつきの不安に耳を傾けません。その後、無事に双子が生まれて幸せを噛みしめる健吾は、さらに仕事と副業に打ち込むようになります。
見どころ
健吾の「良かれと思って」が招くすれ違い
妻さつきの妊娠後期に、突然転職を切り出す健吾。双子を「何不自由なく育てる」ためにお金を稼ごうとする健吾の気持ちは理解できますが、その強引な進め方にさつきは戸惑いを隠せません。笑顔で自信満々に語る健吾と、おろおろと動揺するさつきの対比が、二人の間に生じ始めたすれ違いを表していますね。
健吾の行動がさつきを追い詰める
行政サービスを頼みたいと提案するさつきに対し、健吾は「そんなの要る?」「お金がかかるんでしょ?」と一蹴します。将来のための節約を理由に、さつきの不安な気持ちに寄り添おうとしない健吾。彼の「大丈夫だって」という言葉は、さつきにとっては何の解決にもなっていません。妻の状況を理解せず、自分の価値観を押し付ける健吾の態度が、さつきをさらに追い詰めていく様子が描かれています。
健吾の決意とさつきの疲れた笑顔
無事に双子が生まれた後、健吾は「さつきとこの子たちを絶対に守っていく」「俺に任せろ!」と力強く決意を語ります。その言葉に偽りはないのでしょう。しかし、ベッドに横たわるさつきの顔は、喜びよりも疲労の色が濃く、無理に笑顔を作っているようにも見えます。二人の温度差が表れており、健吾の独りよがりな頑張りが、果たして本当にさつきの幸せに繋がるのでしょうか。
▽ 双子を授かり、妻と子どものためにと意気込む健吾。しかし、彼の「良かれと思って」の行動が、妻さつきの心に大きな負担をかけているようです。健吾のやる気と情熱は理解できるものの、さつきの言葉に耳を傾けず、一方的に物事を進める姿勢には、どこか危うさが感じられます。このすれ違いが、二人の夫婦関係にどのような影響を及ぼしていくのでしょうか。