「何も知らないって幸せね…」不倫相手の妻の言葉に心がざわついた話【一抹の不安】
不倫相手のことは、自分だけが知っている特別な存在。そう思い込んで、本妻に優越感を抱く女性は少なくありません。しかし、その「特別」は、本当に彼の一部の姿に過ぎないとしたら? 今回は、略奪婚を画策する一人の女性が、やがて直面する一抹の不安がつのった話をご紹介いたします。
あらすじ
恭介の不倫が発覚し、瑞葉と離婚が決まったことを知った桃花は、勝ち誇った顔で瑞葉を待ち伏せ、カフェに誘います。マタニティーマークを見せつけ、わざとらしく「恭介さんがどうしても私と結婚したいって聞かなくて…全部、私が魅力的すぎるせいだから」とぶりっ子全開で自慢。
瑞葉が慰謝料を請求すると、「いくらでも払いますよ。専業主婦のあなたと違って、私、お金ならたくさん持ってるので」と見下します。さらに、瑞葉には子供を望まなかった恭介が、自分には避妊もしてくれなかったと告げ、憐れみの目を向けます。
瑞葉が「恭介が自ら子供を望むとは到底思えない」「何も知らないって幸せよね」と反論すると、桃花は動揺し、瑞葉が何か恭介の秘密を握っているのではないかと不安に襲われるのでした。
見どころ
桃花の「勝ち誇り」
恭介との離婚が決まったことを知り、勝ち誇った顔で瑞葉を待ち伏せる桃花。カフェで対面すると、マタニティーマークを見せつけながら「恭介さんがどうしても私と結婚したいって聞かなくて…全部、私が魅力的すぎるせいだから」と、ぶりっ子全開で自慢と侮辱の言葉を投げかけます。瑞葉が無表情でいると、桃花は内心「チッ、何とか言いなさいよ」と苛立つ様子。
桃花のデリカシーのなさ
瑞葉が慰謝料を請求すると、桃花は「慰謝料いくらでも払いますよ。専業主婦のあなたと違って私、お金ならたくさん持ってるので」と見下します。さらに「結婚してるのに子供すら作らせてもらえないなんて…恭介さんったら、いくら愛してないからってさすがに可哀想すぎ」と、瑞葉のデリカシーのない部分を平気で踏みつけ、嘲笑します。
瑞葉の「一言」がもたらす桃花の不安
桃花の攻撃的な言葉に対し、冷静な瑞葉が「ほんと、何も知らないって幸せよね」と反論すると、桃花は「なんの話よ!」と動揺します。さらに瑞葉が「恭介の秘密を知っても、あなたは今と同じことが言えるのかしら」と鼻で笑うと、桃花はカッとなりながらも、どっしりと構える瑞葉の姿に「恭介さんに秘密なんてあるはずない」と言い聞かせるように不安を覚えるのでした。
▽ 恭介と瑞葉の離婚が決まり、わざわざ勝利宣言をするために瑞葉に会いに行った桃花。瑞葉を見下し勝ち誇る桃花ですが、どっしりと構える瑞葉の姿がすべてを知っている圧倒的な器の違いを感じさせますね。