「何も知らないって幸せね…」不倫相手の妻の言葉に心がざわついた話【奥の手】
「不倫相手のことは、自分だけが知っている特別な存在」。そう思い込んで、本妻に優越感を抱く女性はいるのが現実。しかし、その「特別」は、本当に彼の一部の姿に過ぎないとしたら? 今回ご紹介するのは、略奪婚を画策する一人の女性が、やがて直面する現実の話です。
あらすじ
恭介が一向に妻と離婚しないことに苛立ちを覚える桃花は、ついに奥の手に出ます。恭介の免許証から妻・瑞葉の住所を知った桃花は、恭介とのベッド写真を「別れろ」と書いた紙と共に瑞葉へ送りつけ、さらに瑞葉の自宅を訪れ嫌がらせを繰り返します。お墓のパンフレットを送ったり、無言電話をかけたりと、その嫌がらせはエスカレート。
さらには、恭介を隠し撮りした写真をSNSに投稿し、関係を匂わせる投稿も欠かしません。しかし、これほどまでしても恭介が離婚しないことに、桃花の焦りは募る一方です。自分の30歳の誕生日が近づくにつれ、ますます焦燥感を募らせる桃花は、ついに最後の手段に出ることを決意します。それは、恭介との間に子供をもうけること。ベッドで恭介を押し倒し、誘惑する桃花は、恭介の子供を妊娠することで、瑞葉から恭介を奪い取ろうと画策するのでした。
見どころ
巧妙な嫌がらせ
恭介が離婚しないことに業を煮やした桃花は、瑞葉に「プレゼント」と称して恭介とのベッド写真と「別れろ」という紙を送付します。さらには瑞葉の自宅付近にいき、直接対面して挑発したり、宅配を勝手に注文したり、お墓のパンフレットを送付したり、無言電話をかけるなど、その嫌がらせ行為はエスカレートしていきます。桃花の悪意に満ちた行動は、彼女がいかに恭介を独占したいと願っているかを示しています。
制御不能な感情の露呈
「いつになったら別れるのよ!」「この私が!親切にあんたの立場をわからせてあげたっていうのに…!」と、歯を食いしばり、顔を歪ませて怒りを露わにする桃花の姿は、彼女がこれまで抱えていた苛立ちや優越感が、ついに抑えきれなくなった瞬間を象徴しています。背景の燃えるようなシーンは、彼女の激しい感情を視覚的に表現しており、話の緊迫感を一層高めています。
揺らぐ優位性
これまで優位に立っているかのように振る舞ってきた桃花が、一向に恭介と妻が別れない現実に直面し、「しぶとい女…」「恥ずかしくないわけ?」といった心の声とともに、顔を歪ませ、イライラとした感情を隠しきれていない様子が描かれています。彼女の目には、これまでの自信が揺らぎ始めているかのような焦りが読み取れ、話が新たな局面へと進むことを示唆しています。
▽ 恭介が一向に離婚しないことで、瑞葉に対して一方的に不満と憎悪を募らせていく桃花。目的のためなら手段を選ばない彼女は、ついに恭介の子供を妊娠するという禁断の「奥の手」に打って出ます。果たして桃花の計画は成功するのでしょうか? そして、その先に待ち受ける運命とは一体…。