「何も知らないって幸せね…」不倫相手の妻の言葉に心がざわついた話【桃花の狙い】
「不倫相手のことは、自分だけが知っている特別な存在」。そう思い込んで、本妻に優越感を抱く女性は少なくありません。しかし、その「特別」は、本当に彼の一部の姿に過ぎないとしたら? 今回ご紹介するのは、略奪婚を画策する一人の女性が、やがて直面する現実の話です。
あらすじ
恭介に既婚者であることを告げられ、衝撃を受ける桃花。しかし、恭介が差し出した10万円を見て、桃花の心には別の感情が芽生えます。恭介の顔、収入、そして彼が持つ影響力に惹かれた桃花は、彼が既婚者であることを承知の上で「好きになっちゃったんです…」と涙目で訴え、関係を続けることを懇願します。恭介は驚きながらもその申し出を受け入れ、二人の不倫関係はスタートしました。恭介の会社から好条件の案件を定期的に得るなど、公私ともに二人の関係は深まり、3ヶ月後には恭介が桃花のために豪華な部屋を借りるまでになります。しかし、桃花の予想に反し、恭介が妻と別れる気配はありません。イライラを募らせる桃花は、恭介のスマホに表示された妻・瑞葉の名前を見て、ある企みを思いつくのでした。
見どころ
計算された恋心
恭介が既婚者であると知った桃花は、一瞬は苛立ちを覚えますが、すぐに彼の持つステータスに目を向けます。顔立ちの良さ、高い収入、そしてインフルエンサーとしての成功に必要な「力」。これらを手に入れるためには、彼が既婚者であることは些細な問題だと割り切る桃花の姿は、彼女のしたたかな計算高さを物語っています。
巧妙な「2番目でいい」
「2番目で…ううん、3番目でも4番番目でもいい。だからこれからも会って欲しいんです…!」と涙目で訴える桃花。これは、恭介に罪悪感を抱かせず、自身の献身ぶりをアピールする桃花の巧妙な戦略です。本心では1番の座を狙っているにも関わらず、あえて控えめな姿勢を見せることで、恭介の心を掴もうとする桃花のしたたかさが描かれています。
揺るがない関係と募る焦燥
恭介が桃花のために豪華な部屋を借りるほど関係が深まっても、彼の妻と別れる気配はありません。桃花が「恭介さんの奥さんが羨ましい…」と上目遣いで訴えても、恭介は「この部屋にいるときは桃花だけのものだよ」と、関係を現状維持しようとします。この恭介の揺るがない態度と、焦燥感を募らせる桃花の対比は、不倫関係におけるそれぞれの思惑の違いを浮き彫りにしています。
▽ 恭介から既婚者であることを告げられながらも、彼との関係を続けることを選んだ桃花。彼女の狙いは、恭介の力を使って自身の地位を確立し、最終的には彼を完全に手に入れることでした。しかし、恭介の妻・瑞葉の存在は、桃花の計画通りには進まないようです。果たして桃花は、この複雑な関係をどう動かしていくのでしょうか。