「お前の母さん、老けすぎだろ(笑)」とバカにした同級生を見返した話【授業参観の日】
中学生の多感な時期、周りの目が気になる年頃ですよね。特に、家族のことを友達にからかわれたりすると、どうしようもなく嫌な気持ちになるもの。主人公・奈緒さんも、そんなつらい経験をするのですが、そこから前向きな行動を起こします。今回は、奈緒さんのお母さんが授業参観に参加されたときの話をご紹介します。
あらすじ
中学3年生の奈緒は、少し憂鬱な気持ちで学校へ向かいます。今日は授業参観日。クラスの男子たちは、早くも保護者の話題で盛り上がっていました。特に、クラスメイトの優斗は、「うちの母さんは若い」「綺麗だ」と自慢げに話しています。そんな中、奈緒は、今日参観に来てくれる母・陽子のことを少し心配していました。陽子は決して派手なタイプではなく、白髪も混じった飾らない女性だからです。そして迎えた授業参観。教室に陽子の姿を見つけた奈緒はホッとしますが、近くにいた優斗たちが、陽子の外見を見て「老けすぎ」「おばあちゃん」と陰口を叩き始めたのです。奈緒は深く傷つき、唇を噛みしめるのでした。
見どころ
憂鬱な朝
朝、学校へ向かう奈緒の重い足取りと、曇った表情が印象的です。「今日の学校はちょっと憂鬱です…」というのが、彼女の心境を代弁しています。一体何が彼女を憂鬱にさせているのでしょうか。
にぎやかな男子たち
教室の中心で、母親の話題で盛り上がる男子たちの様子が描かれています。特に優斗が、「一学期の授業参観のとき、雅也の母さんすげー綺麗だったよな!」と声を上げ、周りの男子もそれに同調しています。彼らの屈託のない会話は、思春期特有の異性への関心の表れであり、同時に、無意識の優劣意識のようなものも感じさせます。
心ない言葉
奈緒が教室に入ってきた母親を見つけ、安堵の表情を浮かべた直後、優斗が放った「うわ…あれ、奈緒の母さんだよな?老けすぎだろw」という言葉は、奈緒にとって衝撃的な一言だったでしょう。友達のお母さんの外見を平気でからかう優斗のデリカシーのなさが際立ちます。それに対し、何も言い返せない奈緒の悔しさや悲しみが、痛いほど伝わってきます。
▽ 思春期の少年たちの残酷な一言が、奈緒の心を深く傷つけました。外見だけで人を判断する彼らの言動は許されるものではありませんが、奈緒がこの後どのように立ち向かっていくのか、非常に気になりますね。