お前の母さん、老けすぎだろ(笑)」とバカにした同級生を見返した話【母のこと】
年頃の男の子には、やんちゃなタイプもいますよね。そういう相手に大切な人をバカにされたら、もちろん許せません。しかし、黙っているばかりでは何も変わらないものです。
奈緒は地味めな中学3年生。ある授業参観の日、男子たちは奈緒の母を「老けすぎ」とバカにしてきて……。今回は「お前の母さん、老けすぎだろ(笑)」とバカにした同級生を見返した話の見どころをご紹介します。
あらすじ
中学3年生の奈緒は、授業参観で同級生の男子たちから、母・陽子を「老けすぎ」とバカにされ、悔しさで胸がいっぱいになります。奈緒の母は、奈緒が物心つく前に夫を亡くし、それ以来、女手一つで奈緒を育ててきました。
現在も3つの仕事を掛け持ちし、奈緒のために毎日お弁当を作り続ける陽子。そんな母のガサガサになった手を見て、奈緒は母の苦労を実感します。
いつも自分のことを後回しにして、奈緒を一番に考えてくれる母の姿を思い返し、奈緒は「お母さんは私のために老けたんだ」と、男子たちの心ない言葉と、何も言い返せなかった自分自身に、深い悔しさを覚えるのでした。
見どころ
奈緒の心の叫びと母への愛情
授業参観後、母の優しい態度に接した奈緒は、密かに涙を流します。「こんな素敵で大好きなお母さんが、男子たちに悪口言われたのに、なんでなにも言い返せなかったんだろう」という奈緒の心の声は、母への深い愛情と、彼女を守れなかった自分への悔しさが入り混じった、切ない感情を表しています。
陽子の献身的な努力
奈緒の母・陽子は、奈緒を女手一つで育てるため、朝は清掃員、昼は弁当工場、夜は事務のパートと、3つの仕事を掛け持ちしています。どんなに忙しくても、毎日欠かさず奈緒のためにお弁当を作り続ける陽子の姿は、まさに献身そのもの。「奈緒が健康に育つためには美味しいものを作るのが一番でしょ」と語る陽子の言葉からは、奈緒への深い愛情が伝わってきますね。
「お母さんは私のために老けた」
陽子のガサガサになった手を見て、清掃の仕事や工場の仕事で酷使していることを子どもながらに悟る奈緒。だから男子たちの心ない言葉が余計に奈緒の心に刺さってしまうのです。
▽ 奈緒のお母さんは、本当に頑張り屋さんですね。奈緒もそんな母の努力と愛情を理解し、深く感謝しているようです。母をバカにした男子たちを見返すため、奈緒がこれからどのように成長していくのか、目が離せません。