「で、出身大学は？」学歴主義な採点男の悲惨な末路【友理奈の誘い】

「学歴がすべてではない」とはよく言われますが、現実の社会では今なお学歴主義の考えが根強く残っているのも事実です。もちろん、努力の証としての学歴は評価されるべきものですが、それに固執しすぎるあまり、大切なものを見失ってしまうこともあります。今回は、そんな学歴に縛られた男性が、思いもよらぬ罠にはまってしまう物語です。彼は果たして、自らを縛る「学歴」という呪縛から解き放たれることができるのでしょうか。

あらすじ

一流大学卒という肩書を持つ康太は、常に他人からどう見られているかを気にしながら生きてきました。ある日、彼は魅力的な女性・友理奈と出会います。友理奈は康太の学歴を高く評価し、突然「一緒に起業しない？」と誘ってきます。トントン拍子で話が進んでいく中、彼女は「有名コンサルタントの力を借りたい」と言い出し、その費用として康太に1,000万円の負担を求めます。
学歴コンプレックスを刺激され、過去に自分をフッた元カノたちを見返したいという気持ちも手伝って、康太はその大金を用意する決意をします。しかし、そんな彼の純粋な思いの裏には、友理奈の冷徹な打算が隠されていたのです――。

見どころ

友理奈の甘い誘い

「私と一緒に起業しない？」突然の申し出に驚く康太。子どもの頃からの夢だと語る友理奈の熱意に、彼もまんざらではない様子です。さらに「社長は康太に」という言葉に、思わず笑みがこぼれます。「優秀な人がトップに立つべきよ」ともっともらしく語る彼女の言葉に、康太は完全に乗せられていきます。

巧妙な罠

起業の話は順調に進んでいるように見えました。しかし、有名なコンサルタントを紹介された途端、事態は急変します。コンサル料はなんと2,000万円。そのうち半分の1,000万円を康太に出してほしいというのです。あまりの高額に戸惑う康太でしたが、「私を振った女たちを見返してやりたくないの？」という友理奈の甘い言葉に、抗うことができません。

支配と打算

元カノたちを見返すため、1,000万円の支払いを決意した康太。そんな彼に、友理奈は甘いキスを贈ります。「長谷川社長」と囁く声には、どこか計算された響きが感じられました。恍惚とした表情を浮かべる康太の目の前で、友理奈の瞳には冷たい光が宿っていたのです。

友理奈の巧みな言葉に乗せられ、「起業」という名の船に乗った康太。しかし、異様なほど高額なコンサル料、そしてどこか冷淡な友理奈の態度に、胸騒ぎを覚え始めます。