意外と奥深い!? 八方美人の恋愛事情あるある

2021.08.11

  • Twitterでシェア
  • f Facebookでシェア
  • B!はてなブックマーク

自称八方美人の筆者。未返信のメッセージがたくさんあっても気にならず、字のとおり「八方」に優しいわけではないのですが、さまざまな場面で、疲れるほど「優しく」なってしまうのです。それはもちろん恋愛面においても。でも……それ本当に優しさ? 身勝手? 意外と奥深き八方美人の恋愛事情あるあるを考えてみました。


慣れたら、かけらもない?

八方美人は慣れない関係の人にいい顔をして疲れるので、内弁慶な面もあるのかもしれません。恋人になって長く、深い付き合いになった相手には、八方美人のかけらも見せていないような気がします。
ここから先は、その付き合いになる前の段階の「あるある」を挙げていきますね。

口癖は「全然」

「全然いいよ」「全然大丈夫」「全然気にしないで」……。「全然」が限りあるものだったら「全然」を絶滅させる者、それは八方美人です。

調子のいい不器用

彼に頼み事をされたら、嫌だけど断れないというよりも、断りたくなくて断れないという感覚がしっくりきます。頼られることがうれしく、少し不都合でも断りたくないから引き受けて、結果疲れて嫌になるという。
八方美人もさまざまなタイプに分けられるかもしれませんが、筆者は「調子のいい不器用型」といったところかと。

困らせる

例えば二択のお店選び。八方美人は、彼は内心どちらかいいほうがあるかもと思い、そのハズレを選択して「あーあ」と思われないよう、「私もどっちでもいいなぁ」と決められず、困らせることも。

自身に思いやりのなさを感じる

そうやって決められないのは、彼に残念な思いをさせたくないからではなく、自分が彼に悪く思われたくないから、という点などから、自分自身に対して身勝手さ、思いやりのなさを感じてしまうのです。

叱れない

嫌われたくないので、彼を思っての注意や叱ることが苦手です。これまた身勝手さ、思いやりのなさを感じずにいられず。ただ筆者、不機嫌なときは言ってしまうことも。八つ当たりです!

嫌気がさすと彼のせい

「あるある」と共感していただけたら救われますが、筆者最低説は続きます。
自身の不器用さにいっぱいいっぱいになったり、単に嫌なことがあったタイミングなどに、八方美人な自分に嫌気がさします。その第一段階の矛先は自分でなく彼。頼みを引き受けたのはこちらなのに、「彼が悪い!」などと思ってしまいたくなるのです。

からの自分責め

第二段階で自分責めへ移行します。全部「調子のいい不器用型八方美人」な自分が悪いのだと責めてしまうのです。

「八方美人の恋愛事情あるある」でしたが、日常においても、ほぼ同じと思います。
「みんなが自分のことだけを考えられたら世界は平和になるのにね」と母が言っていました。その意味を理解できずにいます。
恋人や周りに向ける「いい顔」は、自分のためにしています。それが悪いことのように思えてしまいますが、母の言葉を思い出すと、自身から時折感じる身勝手さ、思いやりのなさ、自責の念も、そんなに抱かなくていいのかなと思えます。
「自信がない」。そんな言葉も執筆中にちらつきました。「翼の生えたタコ」です。ニコニコしなくても断っても、肩の力を抜いた自分にも素敵なところが必ずあるのだから、タコみたいに力の抜けた自分を愛せたら、飛ぶように心が軽くなる気がします。八方美人に疲れたら、翼の生えたタコを目指しませんか?

2021.08.11

  • Twitterでシェア
  • f Facebookでシェア
  • B!はてなブックマーク

記事を書いたのはこの人

Avatar photo

Written by 武井 怜

1988年生まれ。東京都在住。 フリーランスで文章を書いたり短歌を書いたり、絵を描いたり。 過激な心配性です。でも、のんきで大雑把でもあります。 著書:コミックエッセイ『気にしすぎガール〜この世のあらゆる物事に気を遣いすぎる女の日常〜(KADOKAWA)』 Instagram:takeirei Twitter:@kinishisugigirl

もぐパン粉

Illustration by