夢のマイホームが地獄の鎖に!? 知っておきたい住宅ローンと離婚の関係
結婚をして少したってくると、だんだん気になり始めるマイホーム購入。お洒落なマンション? 庭付きの一戸建て? 夢はふくららみますね。
住宅ローンを組んで、家族みんなで頑張ってローンを返していくぞ……! とその前に、その住宅ローンの組み方大丈夫ですか!? 離婚との関係で、じつは住宅ローンが大問題になっているんです!!
奥さまは連帯保証人!?
住宅ローンを借りる人の多くは、旦那さんになりますね。そして、その連帯保証人に奥さんがなることも少なくありません。「2人の住む家だからそんなもんだよね」というお気持ちはごもっとも。
でも旦那さんと離婚となって、「2人の住む家」が「どちらかの住む家」あるいは「誰かの住む家」になったとしても、そう簡単に連帯保証人を辞めることはできません(住宅ローンを貸してくれた銀行等の判断次第です)!!
別れた旦那さんが、住宅ローンの支払いをストップ! なんてしてしまったら、自分のところに支払いの請求がくる可能性だってじゅうぶんにあります。別れた旦那さんが破産をして、その影響を受けて自分も破産……という事態もありえます。離婚をしても、住宅ローンが完済されるまで、旦那さんと縁の切れない地獄の鎖になるわけです。
奥さんが専業主婦の場合、奥さんの実家のどなたかが良かれと思って連帯保証人になるケースもありますが、これも上記同様かなりのリスクがあることを理解してから行っていただきたいものです。
実家の心づかいがアダに!?
奥さんの実家が土地を持っているような場合、その土地に旦那さんがローンを組んで建物を建てるというスタイルも少なくありません。土地の代金がないぶん、立派な住宅を建てることができるんですよね。しかしながら、このスタイルはきわめて要注意!!
建物について住宅ローンを借りるとき、住宅ローンを貸してくれる銀行等は、旦那さんが建てる建物と、奥さんの実家の土地の両方に、抵当権という担保を付けます。建物だけに付けるわけではないことがポイントです。(離婚とは関係なく)旦那さんが住宅ローンの支払いをストップしてしまえば、建物とともに土地も売られてしまうものと理解してください。奥さんの実家の土地も失ってしまうわけです。
また離婚になった場合、この建物に誰が住むのかが大きな問題になります。土地は奥さんの実家のものだし、建物は旦那さんのもの……。旦那さんは元奥さんの実家の土地に住むのはつらいけど、元奥さんに住まわせてあげるには、毎月支払う住宅ローンが高すぎる……。
奥さんが旦那さんの住宅ローンをすべて引き受けること(借り換えと言います)ができれば無難なのですが、奥さんの収入がかなりないと難しいものです。
前向きな離婚をするために
いまどき、4組に1組のカップルが離婚をすると言われています。おたがいが離婚について合意できるのであれば、前向きに新たな人生をおたがい歩むこともまったく問題ないのですが、住宅ローンの問題が引っかかってしまうせいでモメてしまうケースも少なくないのです。
夢のマイホームを手に入れる!! 幸せ絶頂のときのテンションで勢いに乗ってサインしてしまっていいものか、今一度ご検討を!!