彼は好きでもセックスはイヤ……そんなお悩み、どうすればいい?
安定して付き合っている彼氏、あるいは気心の知れた夫。大好きだし、仲だっていいのにどういうわけかセックスはごぶさた……そんなカップルってじつは案外多いのではないでしょうか? とくに女性側の“したい気持ち”が失せてセックスレス状態というパターンもよくあるようです。
愛情はあるのにどうして? 体の関係はないのに一緒にいる意味はあるの?? ときどきそんなことを考え込んでしまうこともあるかもしれません。ではそんなお悩みとはどう向き合っていけばいいのでしょうか?
セックスに対する意欲がなくなってしまうのは、珍しいことではない
彼のことは愛しているけど、セックスしたいという気持ちが起こらない……というのはあなただけのお悩みではありません。世の中の多くの女性がそうした気持ちを多少は抱きながら、パートナーとの生活を続けています。だから“私って、愛情が足りないのかしら”なんて思ったりしないで!
そして女性の性欲は男性に比べてはるかに複雑でとらえどころがない、というのは専門家たちの意見も一致するところなのです。セックスに対する意欲が下がったからといって、相手への気持ちまで冷え込んでしまうというほど物ごとは単純ではありません。
ストレス、体調不良……“ムードキラー”はこんなにたくさん
考えてみれば、日常生活には性欲を減退させてしまうような“ムードキラー”がたくさんあります。
・ 仕事や家事、育児
・ ストレス
・ ホルモンバランス
・ 疲労感
どんなに“彼と愛し合いたい”という気持ちがあっても、仕事で毎日帰りが遅かったり、心を病んでしまうほどのストレスを抱えていたりしたら、とてもセックスまで考える余裕はないでしょう。
また女性特有のホルモンバランスの乱れや身体的な疲労感がたまったりしていると、やはりセックスよりも休みたいという気持ちのほうが大きくなるのは無理もありません。
セックスについて非現実的な願望や思いを持っていませんか?
セックスについて悩んでしまう女子に多いのが、非現実的な願望や思いを抱え込んでしまっているケース。たとえば以下のような思いにとらわれていませんか?
・ 彼とはたくさんセックスしたほうがいい
・ 月に○回以上はすべきだと思う・ 私たちのセックスは人並み以下だ・ 彼から求められたら応じなければ、嫌われてしまうセックスとは本来とてもプライベートなもので、誰かと比較するものではありません。頻度も多ければ多いほどいいという訳ではないようです。セックスについて40年以上にわたり3万人を対象とした海外の調査では“最も幸福度の高いカップルのセックス頻度は週に1回”ということが判明しています。
それ以上しているから、カップルとしての幸福度が高いかというとそうでもないのです。ですから頻度について、過剰なプレッシャーを感じる必要はありません。それよりも“量”より“質”、ふたりが愛し合いたいと思ったときに、ぞんぶんに愛し合えるほうがはるかに重要だと思いませんか?
おたがいを大切に思いやること、まずはそれがムードアップへの近道に
オーストラリアの心理学者ジャッキ・マニングさんによれば、カップルの関係自体が性欲に影響を及ぼしているのは事実だと言います。だからこそ普段の日常生活でのやりとりそのものが大切です。たとえば……
・ ふたりでいるときは1日のできごとなどをよく話し、相手の話にもよく耳を傾ける
・ 話をしているときはアイコンタクトを欠かさない
・ できるだけたくさんスキンシップをはかる
・ 相手のことをパートナーとして尊重し、“好き”という愛情表現を惜しまない
こうしたことが、忙しい毎日の生活では意外と見落とされがちです。まずはこうした普段のふたりの関係を見直し、おたがいより居心地のいい関係を目指しましょう。精神的な結びつきをしっかりと養うこと、そうすればセックスについてもおたがい自然なあり方になっていくはずです。
▽ 参考雑誌(海外):『Good Health』2015年12月号 P.58