「もう離婚よ!」と言う前に一息! ~弁護士が教える、離婚話の前に冷静に考えておくこと~【前編】
旦那さんの振るまいに限界を感じたとき、頭に浮かぶ「離婚」の文字。でも、離婚の先を考えずに話を持ち出すのは、あまりに無防備すぎます。
離婚を口にする前に、絶対にシュミレートしておくべきこと!
別居・引越は現実的?
持ち家の場合
「今住んでいるお家には、私と子どもたちが住んで、旦那に出ていってもらいます!」という考えは、甘~いっ!! 今の自宅が、あなたが独身時代に買ったもの、あるいはあなたのご実家があなたに買ってくれたもの、ではない限り、そのまま自宅に住むというのはカンタンなことではありませんよ! 原因は、住宅ローン。
旦那さんがローンを組んでいる場合、旦那さんは自分が住まない家にローンを払ってくれるでしょうか? 離婚となれば、経済的にも感情的にも、難しいはずです。このまま住み続けるためには、あなたが住宅ローンの借り換えをする、旦那さんに家賃を払う、(発生する場合のみですが)慰謝料の代わりに、何年間か住まわせてもらう約束をする――など、工夫をしてとり決めをする必要があります!
やはり引っ越し?
今住んでいるお家が、賃貸や社宅の場合。そして、持ち家でも上記のとおり住むことが難しそうな場合、住んでいるところを出る覚悟をする必要があります。弁護士によっては、「別居ができないうちは離婚なんてまだまだ」という考えの人もいるくらいです。実家に戻る? アパートを借りる? お子さんの学区は? 職場には通える? 家賃は? 保証人は? 家具は??
――考えることは多いですが、実際に離婚をされる方はみなさん考えて、乗りこえていくものです。住む所は生活の基盤! ちゃんと考えておく必要があります。
お子さんについては
親権を夫婦どちらが持つか決まらないと、離婚はできません。お子さんが一定の年齢であれば、お子さん自身の意見もあり「今の家に住んでいられるほうと一緒にいたい」、「学費払ってくれるほうとがいい」など、オトナな発言が飛び出すことも。別居するさいに連れていけるか? 連れて行ったあと、子育てをフォローしてくれる人はいるか? ――など、考えるべきことはたくさんあります。
離婚にともなって、お子さんの名字をどうするかの問題もあります。ママ自身が離婚のあとも旦那さんの名字を名乗る、進学・進級のタイミングで名字を変える、学校に相談して一時配慮してもらう――など、いくつかの方法があります。
そもそもお子さんに話すべき?
離婚について、お子さんにどう伝えるかは大きな問題です。ただ、なにも知らないうちになにもわからないまま両親が離婚して、どちらかに引きとられるというというのはお子さんにとっては酷なこと。お子さんのココロはとても繊細で扱いが難しい部分ですが、離婚の理由すべてを伝えるかは別にしても、「パパとママは一緒に暮らせなくなってしまったけど、それは、あなたのせいではないの。パパとママは、あなたのこと、とても大好きなままだよ」と伝えることが大事だと言われることが多いです。
最近では、小さなお子さまが離婚について理解しやすいように、離婚をテーマにした絵本が何種類も出ています(大人が読んでも参考になります)。お子さんがいるお家では、お子さんのことヌキに離婚は考えられません。専門家に相談するなどしながら、工夫をしてみてください。
考えておく事項はまだまだあります! 後半に続きます!!