二人にとって特別な距離感を保つことは、愛には必要かもしれない
世の中の恋愛の仕方は十人十色。今回は遠距離恋愛についてお話したいと思います。
遠距離恋愛は、二人がなかなか会えない距離にいながらも恋愛をしているということです。遠距離恋愛をしている方たちに向けた記事を書きたいというよりは、「会えないことでも育まれる想いはある」という事に重きをおいて書いていきたいと思います。
会えないことで育まれる愛は確かにある
恋人同士といっても他人同士なのだから、会わないことには愛は育まれないのでは? と思ってしまいます。無意識にでも、その考えが私たちの中にあるから「会う時間がない」=「好きではない」となります。でも、その考えは正しいですよね。好きなら顔が見たい、触れたい、一緒の時間を共有したいと思うものです。
でも遠距離恋愛のように、会いたいけど会えない場合、人の気持ちはどのように変化していくのでしょうか。なかなか会えない相手を思って日々頑張る気持ちを持つ人もいれば、寂しさに負けて身近な存在に気持ちが移ってしまう人もいる。
恋愛に当たり前は無いです。どんな考えでも、どんな思いでも、至った結果は自分が導き出したもの。何が正しいはないのだけど、寂しい気持ちを優先して、会えない「好き」を失くすことはとても悲しいです。人は恋愛に理由を付けていきます。好きな気持ちや寂しい気持ちに自分なりの納得のいく説明を付けていきます。だから「会う」という行為ができないと、心は離れていく……という不安に駆られるのです。
でも、反対に「会えない」ことを受け入れて、二人の思い出に助けられて、寂しさを自分自身の強さの糧にできたら、その思いは意味を成すでしょう。
二人の距離と上手く付き合っていく
近すぎたら見えなくなるもの、遠すぎても見えなくなるもの、私たちには必要な距離感があります。お互いがちゃんとお互いを見ることのできる距離、それは二人にしか分からないモノです。
離れているから、相手を想像し、思い、当たり前に感じないぶん、相手に特別意識が生まれてくる。
近すぎて分からなくなるぐらいなら、離れてみるのもいいと思います。分からないまま、不安定な自分の心と共同生活を共にしていくと、いつか相手も自分の事も嫌いになってしまうかもしれません。
目に見える距離は遠いけど、心の距離は近く。そして目に見える距離は近くて、心の距離はお互いをちゃんと見ることがでいる距離。少しでも比重が傾くと、乱視のようにぼやけ出すかもしれない。この距離感は、他の人間関係より恋愛が一番難しいと思います。
好きが募れば近づきたくなる。不安になれば離れたくなる。恋愛で安定した距離感を保てる人は本当に少ないでしょうね。
もしくは、どちらかの愛が大きくて、大きくて、距離感を相手に合わしている場合だけです。
相手をちゃんと見ることができたら、その人を尊敬できたり、理解できたりします。
そして離れている時間が、相手の事を考えさせ、二人の思い出に彩を付けます。愛は目に見えることだけで測るのはもったいなく、目に見えないものだけで測るには不安すぎる。
彼の目に見える景色は、自分には見ることができないけど、でも自分にしか彼に見せることのできない景色もきっとあるのです。
その景色を大切にするのも、一つの幸せな方法かもしれません。