地味婚が50%を占める世の中になった理由

2014.11.09

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筆者の周りで結婚した友人や知人の約半数が結婚式も挙げず、入籍のみで結婚生活をスタートしました。中には結婚指輪もなし、というカップルもいます。もしかして、自分の周りだけなのかも? と思い調べてみると、なんと全体の約半数のカップルが地味婚という結果を目にすることに! もしかしたら、地味婚カップルが多くなったのは、以下のような理由があるからかもしれません。


バブル世代とは一線を画する価値観を持っている

バブル世代は消費を美徳とする生活を営んできました。クリスマスイヴの夜は、どこのシティホテルも予約でいっぱいで、予約が取れず大変だったと聞きます。週末ともなれば、タクシーはほぼつかまえることができず、仕方なく都心から埼玉まで歩いて帰ったという猛者も存在するくらい、景気の良い時代だったのです。しかし夢物語のようなバブルが崩壊した後の世代は、暗黒の時代と言っても過言ではない時代に大人になったのです。消費は右肩下がり、給料アップもあまり望めないのですから、消費が美徳という価値観など持ちあわせていないのも当然でしょう。豪華なホテルで1千万円を超えるウェディングなど、消費を主とした愛情表現には違和感を抱くのです。豪華さを演出するのではなく、こじんまりとお互いが納得するかたちで結婚したい、それが今、結婚適齢期を迎える多くの人が望んでいることなのかもしれません。

目に見えるカタチではなく、心を重んじる時代になった

お金が有り余った世界では、豪華なプレゼントなどで相手に愛情表現をしたくなります。ですが不景気が続く今の時代は、頻繁に豪華なプレゼントを贈ること自体が難しくなったため、愛を行動で表すことが多くなったように感じます。たとえば、いわゆる草食系男子はインドアであり、積極性もない代わりに、家庭的で温かいところを持っているのではないでしょうか。つまり物で愛情表現する時代は終わり、心を重んじる時代になったのだと思います。そうなると結婚もおのずと、華やかな挙式を挙げるよりもよりも、地味でありながらも二人の幸せのカタチを示せる結婚であれば十分、という選択になっていくでしょう。

自由な結婚が可能になった

一昔前の価値観では、結婚は両家の親や親戚に二人の門出を認めてもらい、祝福してもらうという要素が大きかったように思えます。結婚する当事者二人の意見は、あまり重要視されず、両家の家族や親戚の意見が尊重されていた一面があるでしょう。そのため結婚式も自然と華やかなものとなったのだと思います。しかし今はそういった時代は幕を閉じ、結婚する当事者二人の意見が重視されるようになったのです。もちろん、中には親戚一同まで招いた盛大な式を挙げるカップルもいますが、それはあくまで結婚する二人が選択したこと。つまり、結婚する二人の意見が重んじられる「自由な結婚スタイル」が実現可能な時代になったのだと思います。

2014.11.09

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記事を書いたのはこの人

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Written by 羽音(はのん)

都内在住のライター/編集者/コンテンツディレクター。 17歳の頃、演劇をはじめ次第に舞台脚本に興味を持ち、紆余曲折を経てライターに……。映画、旅行、自然が大好き。