スウェーデン流スローライフ“LAGOM”でゆるーく生きていくヒント4つ
忙しくて常に何かに追われているような日々、SNSなどで常に他人の生活が気になり自分と比べては落ち込むばかりだったり……。そんな生活ってくたびれますよね。そこで海外ではスローライフのキーワードとしてスウェーデンの“LAGOM”が注目されていますが、それは一体どんなことなのでしょう?
“LAGOM”の基本的な考え方って?
多すぎず少なすぎず、ちょうどいいところで満足する、というのが根本にあります。日本でも“足るを知る”、“中庸”といった言葉がありますが、“LAGOM”の考えは古く8~11世紀のバイキングの時代にさかのぼるといいます。その当時、手に入った食料、飲み物は全て仲間内で平等にシェアされていました。ひとりひとりが適量を守れば、仲間の全てに食料と飲み物が行き渡ります。
欲を出さない、全体のことを考え自分の分を守る、という精神がそこにはあるのです。それに反し、現代の私たちの生活は自分が少しでも得をしようとしたり、他人より優れようと必死になったりしがち。“LAGOM”はそんな終わりのない見えや欲をストップし、自分の等身大の幸せを見つけようと教えています。
“LAGOM”をどんなふうに生活に取り入れる?
ではこの“LAGOM”をどうやって生活に取り組んでいくか……4つのヒントをまとめてみました。
完璧を求める必要はない、与えられた人生に喜びと満足を見つけられる
まず今の生活をふり返ってみて、「十分、満たされているじゃないか」と思えるでしょうか。もし思えないのなら、その原因は何でしょう? 結婚・ステータス・子ども・仕事・年収……。“もっと、もっと”と思ってあくせく働いたり、頑張っていたりしても手に入らなくて、不満を感じているのだったら、ちょっと立ち止まって「それってそんなに大事なこと?」とよく考えてみてください。実はその多くは、世間でなんとなく思われている“勝ち組”の条件だったりしませんか?
その条件をすべて満たしていなければならない、幸せになれない、という思い込みこそ、自分自身を縛っている大きな重荷なのかもしれません。そんな重荷から解放されれば、自分にとって本当に大事なことだけに意識をフォーカスできれば、今の生活に十分満足し、何かに追い立てられるような焦燥感もなくなるはずです。
“ゴール”を追いかけるのではなく、自分が心から楽しめることにフォーカスする
「この仕事をしなければ」「早くこのレベルは達成しなきゃ」「あと○○○円貯金しなきゃ」と、あらゆることにゴール(目標)を設定していませんか? それを達成しなければ自分は落ちこぼれ、失敗者だという気になっていないでしょうか。でもそんなことはありません。それよりも自分が心から楽しめることに意識をフォーカスしましょう。自然の中でアウトドアを楽しむ、ガーデニングが好き、楽器を演奏していると無心になれる……などなど、そんな時間を大切にすることで幸福感も高まり、人生をありのままに楽しめるようになるでしょう。
生活のあらゆることにおいて、“バランス”を重んじる
生活のあらゆるシーンで、なにかに偏り過ぎず、バランスをとっていくことも大切です。“私にはこれで十分”と思えるところでストップできる、のめり込み過ぎない、そんなバランス感覚を発揮しましょう。食事なら極端なダイエットや制限などせず、好物も楽しみながら栄養バランスを考えて……あるいは運動なら体を酷使するほどハードにならず、心地いいと感じるレベルで……ということです。
所有するモノも最小限で、身も心も軽やかに
部屋にモノが溢れ、ごちゃごちゃした環境では心がゆっくりと落ち着きません。自分が本当に気に入ったモノだけを厳選して大切に使い続けるというのが“LAGOM”流ライフスタイル。所有するモノは限りなく少ないほうが、身も心も軽やかに生きられるという考えがベースにあります。
この“LAGOM”の考え、じつはアラサー以降の人生にとっても大切なことに感じます。髪を振り乱して何かに邁進するのも、あらゆることに無気力になってネガティブになるのも女性としては考えもの。それよりも「まあ、ほどほどにね」と笑顔を見せられる余裕がある人はきっと無意識のうちに“LAGOM”を取り入れている人です。