運動してても関係ない! “座りっぱなし”が体に及ぼすコワ~イ影響
こんにちは、保健師のわたげとです。職種によっては一日中座りっぱなしという方も多いと思います。筆者は午後からは座りっぱなしのことが多く、脚がぱんぱんにむくんでしまうこともよくあります。
今回は、座りっぱなしが体に与える影響についてまとめてみました。
“座りっぱなし時間”、どれくらい?
ほんとうに一日中デスクワークの方の場合、「労働時間=座りっぱなし時間」となりますから8~9時間です。また、自動車の運転中も座りっぱなしですよね。通勤に車を使われる方は通勤時間もプラスしましょう。自宅でのくつろぎタイムも座位で過ごす方は、これもプラス。さて、何時間になりましたか?
じつは、1時間でも座りっぱなしでいると脚の静脈に悪影響が出るそうです。「8~9時間」を越えてしまった方は脚がむくむだけではなく、心筋梗塞などの大きな血管疾患を引き起こすリスクが増大してしまいます。座りっぱなし時間が長かった方は要注意です。
ジムに通っていても無意味なんて……!
「毎日運動しているから、仕事中座りっぱなしでも大丈夫!」という方、ショッキングな情報です。「毎日運動しているが座りっぱなしの時間が長い人」と、「とくにこれといった運動はしていないがちょこちょこ動く人」では、心筋梗塞のリスクが高いのは前者なのです。「運動している」ことですべてが帳消しになるような気がしていましたが、違うようです。ショック……。
女性の皆さん、脚のむくみにお困りでは?
働く女性の訴えに多いのが「肩こり」「脚のむくみ」です。どちらもデスクワークの時間が長く血行が悪くなっていることが原因です。脚のむくみが続き、ひどくなると「下肢静脈瘤」となり、ひどい場合には手術が必要となります。血管がぽこぽこコブのように膨らんだり、青く浮きあがって見えたりと見た目も気になるものですから、できるだけ予防したいですよね。
座りっぱなし・ 立ちっぱなしの時間が長く脚の静脈に負担をかけすぎるとこのような状態になりやすいので、「動かす」ことが大切になります。
ちょこちょこ“動くクセ”を作ろう!
ある研究では、“1時間に2分間”歩くことで血行が改善されるとの結果があります。それくらいなら時間がとれるでしょうか? 堂々とただ歩く、というのは難しくても、仕事中にとり組みやすい「動くクセ」を考えてみましょう。
・ デスクの下で足首をまわしたり、膝を伸ばしたりする
・ 率先して動く(遠くのものをとったり、倉庫に行ったり)
・ こまめにお手洗いに行く
・ 立ちあがったときに少し足踏みをする
いかがでしょうか。これくらいならできそう、と思った方も多いのでは? 血管は一生使う大事なもの。全身の血管を守るために、毎日の座りっぱなし時間を縮めていきましょう。
▽ 参考サイト: 糖尿病ネットワーク