「生きている間にやっておきたいことリスト」が私たちに必要なワケ
毎日あくせく生きていると、自分の人生なんてあらたまって考える余裕ありませんよね。でもたまには長いスパンで考えてみませんか? 年をとったとき後悔しないためにも“生きている間にやっておきたいこと”を真剣に考えてみることで、本当にやりたいこともより明確になるかもしれません。
「生きている間にやっておきたいこと」リスト、英語では“Bucket List”と表現されています。自分の命に限りがあることを認め、与えられた人生を精一杯生きるためにこうしたリストを考えておくことは、人生をフルに楽しみ、充実させるうえでも欠かせないことです。ではその理由について、より詳しくご紹介していきましょう。
“幸せな人ほど、目的意識がはっきりしている”という事実
ライフコーチのキャロライン・アダムス・ミラーさんは、
「幸福度の高い人に共通していることのひとつは、毎朝はっきりとしたゴール(目標)を持って起きているということです。幸せな人ほど、人生に対する希望・計画、そして憧れがはっきりしていて、それらが”生きている間にやっておきたいこと“リストに凝縮されています」
(『Psychologies UK』2015年12月号より)
と語っています。事実、幸福度と目標設定との間には深い関係があり、大きな志や目標を持った人のほうが、人生に対する満足度も高いことがアメリカの調査でもあきらかになっているのです。
こうしたリスト作りはたんに、将来に向けて目標やゴールを設定するだけに限りません。心理学者のリサ・ジョンソン博士によれば、リスト作りは、自分自身の価値観を見つめ直すきっかけにもなると言います。忙しい毎日を送っていると、ついつい目の前のことばかりに追われてしまいがち。でも“生きている間に”と大きな区切りをつけることで、自分がほんとうにやりたいと思っていること、大切に思うことについて意識をフォーカスできると言うのです。
なるほど、そう考えてみると、リストを作ってみたくなりませんか? では具体的にリスト作りのヒントをあげてみましょう。
「生きている間にやっておきたいこと」リストを作るためには……
やりたいこと、目指したい目標は手書きする!
目標はデジタル媒体で保存するより、紙とペンを持って手書きするほうが、達成率が高くなる、というのがドミニカン大学(米)の調査によって判明しています。大きな目標をより詳細な“TO Doリスト”に落とし込んでいけば、目標達成率は42%も高くなるという報告も。
“愛する誰か”のために、なにかしようと考える
よく「死ぬまでに行きたい場所●●」なんてリストがありますが、自分の楽しみだけ追求するより、愛する人のため、誰かのため……という利他的な精神を持った目標があったほうが幸福度や充実度は高いと言います。ボランティアに参加したり、自分の特技や時間を誰かのために役立てたり、そんな目標もあるとステキですね。
「もしあと1日しか生きられないとしたら……」と考えてみる
自分が心から望んでいることはなんでしょう? おそらくそれは、ブランドもののバッグを買ったり、世界一周旅行に出たり、ということではないでしょう。重たい気分になりますが、「もしあと1日しか生きられないとしたら、どんなふうに最後の日をすごしたい?」と想像してみて。すると、心のよりディープなレベルで自分が欲していることがあきらかになってきます。
リストにあげられた「やっておきたいこと」の意味を考える
リストができたら、それぞれの“やっておきたいこと”が、自分にとってどんな意味を持つのか深く考えてみましょう。なぜそれが大事なのか、自分のどんな価値観と合うものなのか、それを言葉で表現してみてください。これは自分の今の生き方やこれからのライフスタイルについて、新しいヒントや考え方を提供してくれるはずです。