女性のキャリアプラン・ライフプランについての考え方

女性のみなさん、突然ですが質問です。5年後あなたは何をしていますか？変化の激しいご時世からか、この問いに答えられる人は大変少ないと、知り合いのキャリアアドバイザーや企業の採用担当は口を揃えます。転職独立、Uターンや留学、あれこれもありつつ、女性として無視できなくなってくるのが結婚、出産、育児などのライフイベント。今や女性も定年まで働くのが基本といった現代で、キャリアについて5年10年単位でプランを立てておかないと「望まない就業」が現実となることも少なくありません。

今回は元人材エージェント勤務の私が知人のキャリアアドバイザーや企業の採用担当と話し、女性のキャリアについて得たキャリアプランへの考え方をご紹介します。この春この機会に、ご自身のキャリアプランを見つめ直すきっかけになればと思います。では早速、手帳のご用意を。

ライフプランを考えることは、キャリアプランを考えること

前提として、今回は1％でも結婚出産の可能性のある女性に向けた記事です。まずあなたは、結婚出産をしたいと1％でも思っているという前提で、何歳でそうしたいですか？この質問への答えを用意することがスタートラインです。
妙齢の読者の皆様とあれば、結婚出産を経て、家庭生活と仕事を両立する友人も身の回りに増えてくるのではないでしょうか。ご想像の通り、特に育児となれば5年間はフルタイムで働くのは至難の業。企業に勤める多くの女性は現状維持かキャリアダウンしてパートタイム勤務になるのが現実です。つまり、その間のキャリアアップや転職はちょっと大変という心構えをしておかねばならないということです。
さて、あなたが望むキャリアアップややりたい仕事をする年齢、そして重要なライフイベントは重なる心配ありませんか？女性がキャリアプランを真剣に考えるべき理由はまさにここにあります。

将来の可能性を洗い出してみる

ではライフイベントの話は横に置いて、それとは無関係に人生で何をしたいか考えてみてください。下記の視点をご参考までに。

1． 暮らしてみたいか／働いてみたい国や地域や場所
2． 定年までに成し遂げたいこと
3． 得たい年収、得たい暮らしぶり
4． 今の企業で描けるキャリア
5． 経験したい業種／職種
6． 学びたいこと／修得したいこと
7． Uターンの可能性、両親兄弟との関係
8． 仕事以外で経験したいこと、成し遂げたいこと
9． 好きな人やもの、嫌いな人やもの
10．パートナーのライフプラン（異動、転職、独立など）

いずれへの回答もあなたがキャリアを築く上でとても重要な価値観になります。夢や具体的な目標がないという方も、3番や9番を細かく洗い出すことで、自分が今後どんな働き方をすべきという価値観が分かっていきますよ。

ライフプランとキャリアプランをすり合わせる

では、先に考えたあなたの結婚出産のライフプランと、キャリアプランをすり合わせてみてください。全部を叶えようとすると、もちろんうまくいきません。出産年齢がパートナーの海外赴任と重なるとか、結婚前に一時Uターンしなければなどあれこれバッティングします。そこで初めて優先順位をつけてください。自分の人生で大切なものに順番をつけるのです。そのとき、どちらがより自分にとって重要かを考えてください。どうしてもその年齢で出産したくとも、パートナーが同じくらい大事であれば優先順位はどちらになるでしょうか？
そしてやるべきことが膨大にあるということが明らかになります。
私の友人で、いち早く結婚、出産という女の幸せを叶えた女性が2人います。彼女たちは人生で必ず遂げたい仕事上の目標があり、それは自分の結婚出産の延長線上にありました。それで結婚を1年以内にする！という優先順位を設定、有言実行でした。女性はしなやかで強い生き物ですから、自分との約束は必ず果たせるということを忘れずに。

以上キャリアプランの立て方について、いかがでしたでしょうか。難しいなと思えど、うらやましがられる人生を歩む人はそこが明確ですし、そのための価値観もはっきりしています。望まない人生にするかどうかは、今このちょっとしたプラン作成をするかどうか、それだけの違いだとキャリアプランナーは言います。せっかくの始まりの春、あなたにとっても節目となりますよう。

ライター：ライター：幸（さち）