女の品格急上昇! 心も癒される「大和言葉」のススメ
昨年からとくに大人の女性たちのあいだでジワリと注目されている「大和言葉」。
今回はそんな大和言葉についてご紹介したいと思います。
「大和言葉」の魅力とは?
日本の風土のなかで生まれた言葉、「大和言葉」。大和言葉が持つ独特の知性や優雅な響きは、とくに使う本人やまわりの人の心を癒してくれます。コミュニケーションツールである「言葉」が、ただの無機質な「手段」ではなく「心」のこもったあたたかみあるものに変身する……そんな大和言葉マジックを、ぜひあなたもマスターしてみませんか?
いつもの言いまわしを少し変えるだけで、背筋がピンと伸びるような気持になりますよ。
今すぐとり入れられる「大和言葉」
それでは、初心者さんでも違和感なくとり入れられる大和言葉をいくつかご紹介したいと思います。
秋にピッタリの大和言葉
・ 「秋まさにたけなわ」
秋に出す手紙の冒頭文にピッタリの大和言葉。「秋が日ごとに深まっている」という情緒あふれる季節感を演出できます。受けとった側の目にはきっと、秋ならではの迫力ある紅葉風景が浮かぶことでしょう。
・ 「月が冴える」
「曇りのない澄んだ夜空の美しさ」をあらわす大和言葉。秋の夜空はとても美しいもの。人との会話や手紙のなかで、「昨夜はとても月が冴えていましたね」と表現すれば秋の夜空の空気感までもが伝わりそうです。
コミュニケーションに使える大和言葉
・ 「ようこそお運びくださいました」
おもてなしのさい、ゲストが費やしてくれた貴重な時間と体力に感謝するお出迎えの大和言葉。「いらっしゃい!」もカジュアルでいいですが、ときにはこんな言葉で出迎えてみてはいかがでしょう? より丁寧なねぎらいの言葉にゲストも訪問時から嬉しい気持ちになることでしょう。
・ 「遅ればせながら」
「少し遅くなったけど……」「遅れてごめんなさい」という意味で、もともとは「大事な場にほかの人より遅れて駆けつけること」を指す大和言葉。お祝いの言葉やお礼のメール、仕事の納品などが少し遅くなってしまった場合に使います。
・ 「お心にかけていただく」
仕事関係から近所付き合いまで、人間関係で幅広く使える大和言葉。お中元やお歳暮、結婚祝いや出産祝いをいただいたさいなどに「お心にかけていただきありがとうございます」「お心にかけていただきとても嬉しく思います」と感謝の気持ちを伝えてみては? よりぬくもりのあるお礼の言葉が相手に伝わります。
大人の女性にピッタリの表現
・ 「得も言われぬおいしさ」
「言葉では表現しきれないおいしさ」という意味の大和言葉。丁寧に作られたお料理をいただいたさいにはぜひこの言葉を使いたいですね。「おいしい!」でももちろん構いませんが、「得も言われぬおいしさです」の方がより大人の女性らしい表現で、作り手側へ感動の気持ちが伝わることでしょう。
・ 「目頭が熱くなる」
「涙が出そう」「うるうるする」という意味の大和言葉。目上の方や取引先など、感動や観劇の気持ちをより丁寧に伝えたい相手には「目頭が熱くなりました」と伝えることで、心を動かされた様子がまっすぐに伝わるものです。
・ 「胸に迫る」「胸を打つ」「胸にしみる」
どれも「感動した」という意味の大和言葉。映画の名場面で胸に「ぐっときた」場合は「胸に迫る」、TVで家族物語などの感動シーンを見て「胸にずしんときた」場合は「胸を打つ」、ステキな物語を読破してじわじわと感動した場合は「胸にしみる」という風に使いわけます。
まとめ
食欲の秋・芸術の秋。秋はおいしい食べものやすばらしい芸術に触れて感動する場面が多い季節。そんなときにこのような表現を使いこなせることができれば、感動がよりリアルにまわりに伝わることでしょう。そしてあなたの品格も密かにあがること間違いなし!
せっかく「大和なでしこ」として生まれてきたからには、味わいのある「大和言葉」を使いこなさないともったいないですよね。言葉というのは、使い慣れていないうちは少し照れくさい気持ちにもなりますが、何度か使っているといつの間にか自然と口から出てくるようになるものです。この秋はぜひ大和言葉をマスターしてみてはいかがでしょう?
▽ 参考記事:「日本の大和言葉を美しく話す~心が通じる和の表現~」著・高橋こうじ(東邦出版)